10 MONOPOLY
クイックスタートガ イド
11
MONOPOLY はじめに
ステップ 3: はじめに
概要
この「クイックスタートガイド」で
は、MONOPOLY アナログシンセサイザーの
セットアップ 方 法と、本 機 の 機 能 について
の簡 潔 な 解 説をいたします。
接続
MONOPOLY をお使いのシステムに接続する
際は、本マニュアル冒頭の接続例をご参照
ください。
ソフトウェアセットアップ
MONOPOLY は USB クラスコンプライアント
MIDI 機 器 で す の で 、ド ラ イ バ ー の イ ン ス ト
ール は不 要で す。MONOPOLY を Windows お
よび MacOS で ご 使 用 に な る 場 合 、追 加 で
ドライバー をインストールする 必 要 は あり
ません。
“Synthtool” アプリケーションでは、MIDI チ
ャンネル番号を選択し、お好みに合わせて
MONOPOLY の 様 々 な パ ラメー ター を 設 定・
調 節 で きます。
SysEx コ マ ン ド も 使 用 可 能 で す 。本 マ ニ ュ ア
ルの後半をご 参照ください。
ハードウェアセットアップ
お使いのシステムの接 続をすべて済ませ
ます。
必ず付属の電源アダプターを使用し
て、MONOPOLY に給電します。 お使いのサ
ウンドシステムの 電 源 は 必ず オフにしてお
いてください 。MONOPOLY の 電 源 スイッチ を
オンにします。
ウォーム アップタイム
レコーディングやライブパフォーマンスで
MONOPOLY をご 使 用になる前に、15 分以上
のウォーム アップタイムを 確 保 してい た だ
くことを推奨いたします(寒冷な場所から
持 ち込 んだ 場 合 は さらに 時 間 を 延 長してく
ださい)。それによりアナログ回路が通常
操作温度に達し、精度の高いパフォーマン
スを 発 揮します。
ファーストサウンド
以下の手順を、シンセサイザーでのサウン
ドメイキン グ に お 役 立 てくだ さい:
1. VOLUME を 少 し だ け 上 げ 、隣 接 す る ス イ ッ
チ は「 High」ま た は「 Low」( O 以 外 )に
設 定します。
2. VCF CUTOFF を最 大に設 定しま す。
3. VCA EG SUSTAIN を 5 以上に設定
し、ATTACK は 0にします。
4. VCO1 LEVELを最 大にし、WAVEFORM は三角
波を 選 択します。
5. ホイールの効果を発揮させるに
は、INTENSITY ノブを 5 以 上に設 定しま
す。 初期設定として、MG1 ホイール は 最
小 にします。
6. キ ー ボ ー ド を プ レ イ し 、安 全 で 快 適 な
音 量レ ベルに 調 節します。
7. 他の VCO の LEVEL および WAVEFORM も
調節し、様々な設定やチューニングを
試します。
8. NOISE LEVEL を 調 節 し 、適 宜 ホ ワ イ トノ イ
ズ を付 加します。
VCO 部
MONOPOLY は 4 つのボ ルテージコントロー
ルド オシレーター (VCO) と、内部ノイズ
ジェネレーターを備えています。それら単
体で、また組み合わせて、サウンドを生成
します。
VCO コントロールで、各 VCO の音量調節、
波 形 選 択 、オ ク タ ー ブ お よ び チ ュ ー ニ ン グ
を調節します。MASTER TUNE では全 VCO を
同 時に 調 節します。DETUNE は各 VCO のチュ
ーニングを微かに分離し、アンサンブルに
似 た 太いサウンドを 創 成します。TRANSPOSE
では、全 VCO のオクターブ を 上下します。
波形に PWM および PW を選 択した場
合、PWM のモジュレーションと、PW の幅を
調 節しま す。
VCF フィルターおよび EG 部
ボルテージコントロールド フィルター
(VCF) はローパスフィルターで、カットオ
フ周波数より高域のオーディオ周波数
が 減 衰 されます。Frequency(カットオ フ周
波 数 )、Resonance(レゾナンス) および
Intensity( 強 度 )を 調 節 し 、サ ウ ン ド へ の 効
果 を確 認しま す。
VCF EG エ ンベ ロ ープ ジェネ レ ー ター
で、Attack タイム 、Decay タイム 、Sustain レベ
ルおよび Release タ イム を 設 定 しま す;こ れ
らはノートがプレイされた時の、カットオ
フ周波数の時間的変化に作用します。また
VCF EG は、PWM 波 形 のモジュレーション、
およびエフェクト部 の周 波 数 モ ジュレーシ
ョンにも作 用します。
キ ー ボ ー ド ト ラ ッ キ ン グ ノ ブ は 、プ レ イ さ れ
たノートの周波数からフィルターが受ける
作用の 強さに関 与します。
VCA EG 部
ボルテージコントロールド アンプリファー
の エ ン ベ ロ ープ ジェネレ ー ター のコントロ
ール類を調節します: Attack タイム 、Decay
タイム 、Sustain レベル および Release タイ
ム。これらはノートプレイ時の、全体的な
音量の時間的変化に作用します。
MG1 および MG2
2 つの別々のモジュレーションジェネレー
ターで、それぞれが異なるパラメーター
を 、興 味 深 い 効 果 で モ ジ ュ レ ー ト し ま す 。
MG1 で は 周 波 数 コ ン ト ロ ー ル と 、ま た 三 角
波、逆ノコギリ波、ノコギリ波、およびパ
ルスのうちから波形を選択します。MG1 は
PWM 波 形 幅 の モ ジ ュ レ ー シ ョ ン と 、エ フ ェ
クト部 の周 波 数 モ ジュレーションにも使 用
します。MG1 ホイールで は 効 果 の 強 度 を 調
節 し 、お よ び VCO1 (EFFECTS がオンの時には
スレ ーブ VCO) 、ピ ッ チ 、ま た は VCF カットオ
フ周波数をモジュレートします。
MG2 は 周 波 数 コ ン ト ロ ー ル と 、三 角 波 を 備
えて い ま す。周 波 数 コ ン ト ロ ー ル は ア ル ペ
ジオテンポ(アルペジオ使用時には「0」以
外 に 設 定 し て く だ さ い )の 調 節 に 使 用 し ま
す。MG2 は、 PWM 波 形 の幅もモジュレー
トします。
KEY ASSIGN MODE(キ ーア サインモ ード)
シンセサイザーへのキーボードアサイン方
法 を 、ホ ー ル ド 、 2 つのモノフォニックお
よび 2 つのポリフォニックのいずれかより
選 択 す る 、発 光 ス イッ チ で す 。
HOLD(ホールド) - プレイしたノートをホ
ー ル ド し ま す( HOLD を押す前に KEY ASSIGN
ス イッ チ を 選 択 し ま す )。
CHORD MEMORY(コードメモリー) - POLY
または UNISON/SHARE モ ー ド で 、任 意 の コ ー
ドをプレ イしてホールドし、CHORD MEMORY
を 押 し ま す 。す る と コ ー ド が 記 憶 さ れ 、キ
ー1 つでプレイバックできるようになりま
す。プレイする各ノートがコードの最 低音
となります。 注意:CHORD MEMORY を押し
ている時にノートをまだホールドしていた
り、シンセサイザーの電源をオフにした場
合でも、メモリーは保存されます。ホール
ド機能はコード作成に利用でき、 また
CHORD MEMORY はアルペジエーターと併用
もで きます。
UNISON(ユニゾン) -モノフォニックモー
ド で 、キ ー 1 つのプレイで全 VCO をプレイ
し ま す 。各 VCO は別々に調節できます。
UNISON/SHARE( ユ ニ ゾ ン/ シ ェ ア ) - この
ポ リ フ ォ ニ ッ ク モ ー ド で は 、プ レ イ し た ノ
ートの数を各VCO間で自動的にシェアし
ま す:
1 ノート: VCO1-4
2 ノート: VCO1-2 (1 番目のノート) および
VCO3-4 (2 番目)
3 ノート: VCO 1,2,3 (VCO4 無し)。
4 ノート: VCO1,2,3,4
4 つ以 上のノートがプレイされた場
合、VCO1 は直 近のノートをプレイします。
AUTO DAMP ス イ ッ チ で 、リ リ ー ス し た ノ ー ト
をサステインするか、ダンプするかを選択
します。
POLY(ポリ)- 従来的なポリフォニックモー
ド で 、ノ ー ト を プ レ イ し た 順 に VCO に割り
当てます:
1 ノート: VCO1
2 ノート: VCO1 (1番目のノート)、VCO2 (2 番
目)
3 ノート: VCO1 (1 番目のノート)、VCO2 (2 番
目 ) 、V CO3 (2 番目)
4 ノート: VCO1 (1 番目のノート)、VCO2 (2 番
目)、VCO3 (3 番目)、VCO4 (4 番目)
4 つ以 上のノートをプレイした場 合、使 用
可能な一番低い VCO が 直近のノートをプ
レイします。 AUTO DAMP ス イ ッ チ で 、リ リ ー
スしたノートをサステインするか、ダンプ
するか を 選 択します。
EFFECTS(エフェクト)
X-MOD、 FREQ-MOD、お よ び MODE コントロー
ルでエフェクトを設定し、EFFECTS スイッチ
でオン/オフを切り替えます。 エフェクト
は、マスター VCO とスレーブ VCO の関係性
が基になります (SINGLE/DOUBLE スイッチ の
設定に依拠)。
X-MOD(クロスモジュレーション) - X-MOD
または S & Xモードの時に、クロスモジュレ
ーションのレベルを調節します。 スレーブ
VCO はマスターVCOにより周波 数モジュレー
トされます。
FREQ MOD(周波 数モジュレーション) -
スレ ーブ VCO のみに与える周波 数モジュ
レ ー シ ョ ン を 制 御 す る 、ノ ブ お よ び ス イ ッ
チ。
ノブは、スレーブ VCO に対する周波数モジ
ュレーションの 強さを 制 御します。
VCF EG/MG1 スイッチで、スレーブ VCO をス
イープするソースを、VCF エ ン ベ ロ ープ ジェ
ネレーターのトリガー、またはジェネレー
ター1 の モ ジ ュ レ ー シ ョ ン の 、い ず れ か よ り
選 択します。
MOD モード
SYNC(シンク) - スレーブ VCO はそれぞ
れのマスター VCO に合わせて同期します。
また、VCO が 少しチューニングから外 れて
い る 時 に 、ビ ー ト イ ン / ア ウ ト す る の を 防
ぎ ます。
S & X – シンクロナイズドオシレーター(S)
およびクロスモジュレーション( X)のコンビ
ネーション です。
X-MOD – クロスモジュレーション。
SINGLE(シングル) - VCO1 がマスター、
VCO2-4 がスレーブとなります。
DOUBLE(ダブル) - VCO1 がマスターで
VCO2 が そのスレーブ に、VCO3 がマスターで
VCO4 がそのスレーブになります。
ARPEGGIATOR ( ア ル ペ ジ エ ー タ ー )部
アル ペジ エー ター を 設 定 する スイッチ 類
です。MG2 FREQUENCY ノブでテンポを調節
します。
ALL/2OCT/1OCT(オール/2オ ク タ ー ブ/ 1オ
クターブ) – オクターブ範囲を選択しま
す。
UP/DOWN/UP-DOWN(アップ/ダウン/アッ
プ-ダウン) – ノートがプレイバックされ
る順番を、上昇、下降、またはその両方の、
いずれかより選択します。
LATCH/ON/OFF(ラッチ/オン/オフ) -
LATCHを 選 択 するとノートを 全てリリースし
た後 もアル ペジ オをホールドします。 ON
または OFF で 、ア ル ペ ジ オ の 有 効 / 無 効 を
切り替えます。
注意: アルペジオ作成時、MG2 FREQUENCY
ノ ブ は「 0」以外に設定してください。
アルペジオは外部機器でもトリガー可能
で、その場合は外部機器を背面パネルのア
ル ペジオ入 力に 接 続しま す。
オートキャリブレーション
MONOPOLY の電源をオンにし、30 分間ウォ
ーム アップ しま す。
自動 キャリブレーションモードに入るに
は、EFFECTS ボタンをホールドしながらユニ
ットの電源をオンにします。 続いてVCO が
キ ャ リ ブ レ ー ト さ れ ま す 。成 功 す る と 、関
連する各 VCO LED が点滅します; 失敗した
場合は点灯しません。
工場出荷時の状態に復 帰するには、HOLD
ボタンと EFFECTS ボタンをホールドしながら
ユ ニットの 電 源 を 入 れ ま す。
ファームウェアアップデート
SynthTool アプリは 当社ウェブ サイト
(behringer.com)内 に あ る MONOPOLY 製品
ページより無料でダウンロードいただけ
ます。
最 新 のファイル は必 要に応じてお使いのコ
ンピューターにダウンロードおよび保存さ
れた後、MONOPOLY のアップデート に使用
され ます。
楽しくご使用ください
MONOPOLY はトリガーおよび CV 入力/出
力 を 装 備 し 、別 の MONOPOLY ユ ニットや モ
ジュラーシンセ サイザー 機 器と組 み合 わ
せ て 、さ ら な る 音 の 実 験 を お 楽 し み い た だ
けます。
本マニュアル巻末のパッチシートをコピー
し て 、お 好 み の セ ッ テ ィ ン グ を 記 録 す る の
にご使用ください。
当社一同、お客様に MONOPOLY シンセサイ
ザーを楽しくご使 用いただけますことを、
心 より願っておりま す。