上で、マウス胚性線維芽細胞のコンディション培
地(MEF-CM)を用いて培養された hESC を使用
するか、または MEF-CM を使用せずに、
CELLstart™上で培養した hESC を使用してくだ
さい。
• 細胞の継代:コロニーの藩種率/生存率を高く
保つことが重要です。コロニーは、Matrigel™ま
たは Geltrex™/MEF-CM で増殖した一般的な
コラゲナーゼによる継代よりも若干小さくなりま
す。
• 継代培養中にある程度の細胞死は起こります。
しかし、大規模な細胞死(生存率 20%未満)が
起こる場合は、培養状態が良好でないことを示し
ています。
• 継代培養の時期:非常に重要です。細胞はほぼ
コンフルエントまで増殖させる必要があります。
コロニー同士が接触した状態になって 1日もしく
は2日後に回収してください。これにより、通常、
回収時の細胞濃度は 2.5~4×105細胞/cm2とな
ります。
• 細胞は長時間コラゲナーゼ処理をしないでくださ
い。コラゲナーゼ量が少ない場合でも、推奨処
理時間は最長で 3分間です。
• 密度:細胞は高密度の状態(60 mm ペトリディッ
シュに 200 個強のコロニー)を維持してください。
• 培養している hESC は常に分化が起こりうる状
態にあります。培地は毎日加え、培地中の栄養
因子が枯渇しないようご注意ください。明らかな
分化が認められる部分は 21 1/2 ゲージ針を使
用して除いてください。
• 細胞は、MEF-CM から STEMPRO® hESC SFM
に直接移すことができます。事前に順化させる
必要はありません。
品質管理
製品の試験成績書(CofA) を発行しております。
CofA は下記 URL よりロット番号を記入いただくこと
によりダウンロードできます。
www.invitrogen.com/cofa
hESC の培養環境
培地:STEMPRO® hESC SFM
細胞株:ヒト胚性幹細胞(hESC)
インキュベーター:36~38°C、CO2濃度 4~6%
培養条件:接着;適切なエアレーション条件と遮光下
の培養を保ってください。
推奨される培養:60 mm ディッシュ。
必要製品
いくつかの製品はキットに付属しておりません。以下
の製品は別途ご用意ください。
製品 内容量 カタログ番号
bFGF(完全長)REC HU 100 μg PHG0261
2-メルカプトエタノール 50 mL 21985-023
コラゲナーゼ タイプ IV 1 g 17104-019
Geltrex™ 5 mL 12760-021
D-PBS 500 mL 14190-144
1. bFGF:0.1%BSA 含有 DMEM/F-12 に10 μg/mL になるよ
うに bFGF を調製します。チューブ 1本あたり 80 μLずつ分
注し、-20°Cで凍結保存します。
2. コラゲナーゼ:DMEM/F-12 にコラゲナーゼタイプ IV を 10
mg/mL の濃度になるように溶解します。フィルター滅菌し、
分注して凍結保存します。
3. Geltrex™ボトルを 2~8°Cで解凍した後、50mL コニカル
チューブに 1mL ずつ分注して、-20°Cで保存します。
Geltrex™によるプレートのコーティング
1. Geltrex™(上記 1mL 分注分)を2~8°Cで解凍し
てください。
2. 冷やした DMEM/F-12 29mL を1mL の
Geltrex™に加えて、穏やかに混合してください。
3. ディッシュ全面に行きわたるように Geltrex™溶
液を加えてください(35 mm ディッシュでは 1 mL、
60 mm デッシュでは 1.5 mL 加えてください)。
4. 乾燥しないようディッシュをパラフィルムで密封し
37℃で 1時間インキュベートしてください
5. ディッシュを取り出し、室温で約 1時間静置してく
ださい。
6. コーティングしたディッシュは 2~8°Cで1週間保
存可能です。
7. 使用時は Geltrex™溶液を除き、完全培地で速
やかに細胞を藩種してください。
CELLstart™によるプレートのコーティング
CELLstart™による詳細なプロトコールは以下の
URL よりダウンロードできます。
www.invitrogen.com/cellstart.
培地の調製
洗浄用培地:最終濃度が 0.1%になるように、25%
BSA をD-MEM/F-12 に添加します。
完全培地:37°Cの恒温槽で STEMPRO® hESC
SFM 添加剤を解凍し(迅速に解凍)、次頁の表に
従って調製します。