Magnescale DF805S/ DF812S 取扱説明書

  • こんにちは!このMagnescaleデジタルゲージの取扱説明書を精読しました。DF805シリーズとDF812シリーズの様々なモデルに関する情報、使用方法、保守、トラブルシューティングについてご質問があればお気軽にお尋ねください。
  • デジタルゲージの電源を投入しても赤色点滅する場合はどうすれば良いですか?
    測定子の取り付け/取り外しはどのように行いますか?
    空気圧駆動の場合、どのような空気圧回路を構築する必要がありますか?
    保証期間はどのくらいですか?
取扱説明書
デジタルゲージ
DF805SR / SLR / SFR / SFLR
DF812SR / SLR / SFR / SFLR / SVR

 始業または操作時には、当社製品の機能および性能が正常
に作動していることを確認してからご使用ください。
 当社製品が万一故障した場合、各種の損害を防止するため
の充分な保全対策を施してご使用ください。
 仕様に示された規格以外での使用または改造を施された製
品については、機能および性能の保証は出来ませんのでご
留意ください。
 当社製品を他の機器と組合わせてご使用になる場合は、使
用条件、環境などにより、その機能および性能が満足され
ない場合がありますので、充分ご検討の上ご使用ください。
お買い上げいただき、ありがとうございます。
ご使用の前に、この取扱説明書を必ずお読みください。
ご使用に際しては、この取扱説明書どおりにお使いください。
お読みになった後は、後日お役に立つこともございますので、
必ず保管してください。

当社の製品は安全に充分配慮して設計されています。しかし、
操作や設置時にまちがった取扱いをすると、火災や感電など
により死亡や大ケガなど人身事故につながることがあり、危
険です。また、機械の性能を落としてしまうこともあります。
これらの事故を未然に防ぐために、安全のための注意事項は
必ず守ってください。操作や設置、保守、点検、修理などを
行なう前に、この「安全のために」を必ずお読みください。

このマニュアルでは、次のような表示をしています。表示内
容をよく理解してから本文をお読みください。
 
注意 感電注意 分解禁止
 


 ケーブルを傷つけたり、加工したり、無理に曲げたり、
引張ったりしないでください。また、重いものをの
せたり、熱したりしないでください。ケーブルが破
損し、火災や感電の原因となる恐れがあります。
 本装置を分解、改造することはおやめください。ケ
ガや感電の恐れがあります。また、内部回路を破損
させる原因にもなります。
 


 本装置は防爆構造になっておりませんので、可燃性
ガスの雰囲気中でのご使用はおやめください。火災
の原因となることがあります。
2023.5
Printed in Japan
©2013 Magnescale Co., Ltd.
DF805SR / SLR / SFR / SFLR
DF812SR / SLR / SFR / SFLR / SVR
2-A01-182-0C
[For U.S.A. and Canada]
THIS CLASS A DIGITAL DEVICE COMPLIES WITH PART15 OF
THE FCC RULES AND THE CANADIAN ICES-003. OPERATION
IS SUBJECT TO THE FOLLOWING TWO CONDITIONS.
(1) THIS DEVICE MAY NOT CAUSE HARMFUL INTERFERENCE,
AND
(2) THIS DEVICE MUST ACCEPT ANY INTERFERENCE
RECEIVED, INCLUDING INTERFERENCE THAT MAY CAUSE
UNDERSIGNED OPERATION.
CET APPAREIL NUMÉRIQUE DE LA CLASSE A
EST CONFORME À LA NORME NMB-003 DU CANADA.
〒 259-1146 神奈川県伊勢原市鈴川 45

機種名
DF805SR, DF805SFR DF805SLR, DF805SFLR DF812SR, DF812SFR DF812SLR, DF812SFLR DF812SVR
測定範囲 5mm 12mm
分解能 0.1µm
精度(20℃にて) 1µm
測定力(20℃にて) 上方位 :0.35 ± 0.25N
横方位 :0.40 ± 0.25N
下方位 :0.45 ± 0.25N
上方位 :0.4 ± 0.3N
横方位 :0.5 ± 0.3N
下方位 :0.6 ± 0.3N
上方位 :0.6 ± 0.5N
横方位 :0.7 ± 0.5N
下方位 :0.8 ± 0.5N
( 空気圧 :0.055MPa)
最大応答速度 80m/min
原点位置 スピンドル移動 1mm ± 0.5mm の位置
原点応答速度 80m/min
出力 専用シリアル通信プロトコル
スピンドル駆動方式 バネ押し出し 空気圧押出し
摺動回数 6000 万回(当社規定の評価方法による)
保護等級
( インターポレーション
BOX とコネクタを除く )
IP67 IP64
φ4mmチューブ接続時:
IP67
IP67 IP64
φ4mmチューブ接続時:
IP67
IP67
耐振動 100m/s2(20 ~ 2000Hz)
耐衝撃 1000m/s2(11ms)
使用温度範囲 0 ~ 50℃
保存温度範囲 –20 ~ 60℃
電源電圧 DC+10 ~ +30V
消費電力 1.2W 以下
質量 約 30g( ケーブル部とインターポレーション BOX を除く)
ケーブル長 2m
測定子 超硬合金球面付き 取付ねじ M2.5
付属品 取扱説明書、スパナ
DF8**S*L*のみ :ホースエルボ
DF8**S*F** のみ:締め付けナット、クランプスパナ、ウエーブワッシャ、回り止めピン
※出力ケーブルは、別売の CE34 をご使用ください。( ケーブル長 Max.20m)
DF812SFLR DF812SVRDF812SFR
φ9.5
φ7.9
φ12
109.7
5.7
24.98.1
60.6
5.8
8
M9
φ9.5
φ7.9
φ12
0
− 0.009
0
− 0.009
5.8
109.6
21
5.7
839.3
8.1 24.9
0.66
M9
DF812SLRDF812SR
109.7
57.233
8.1
6
3(9.2)
(t0.3)
0.6
19.5
φ8 0
− 0.009
φ8
φ14
φ14.5
(17.5)
0
− 0.009
109.6
39.3
21
19.5
24.9
8.1
6 0.6
DF805SFLRDF805SFR
82.7
24.68.75.3
8.1
21
60.6
14.2
6
8.1
0.6
14.2
5.3 8.7 4
4
82.8
φ9.5
φ9.5
φ12
φ7.9
φ7.9
φ12
0
− 0.009
0
− 0.009
M9 M9
DF805SLRDF805SR
21
82.7
31.61114.28.1
60.6
82.8
49.5
6
66
70
79
1815
0.6
8.1 14.2 11
φ8 0
− 0.009
φ8 0
− 0.009
単位: mm
測定子
(ステ)
(ステ)
(ステ)
(ステ)
ホースエル
締め付け
ナ ット ウェーブ
ッシ
BOX
ル長 2
(DF8**S*Fのみ)
φ8
106.7
41.920.3
119.4
8.1
60.6
19.5

保証期間 :ご購入後 1 年
󱈠 保証の範囲
󰒄 取扱説明書、本体添付ラベル等の注意書に従った正常な
使用状態で、保証期間内に故障した場合は、無償修理い
たします。
󰒅 本書に基づく保証は、本商品の修理に限定するものとし、
それ以外についての保証はいたしかねます。
󱈢 保証期間内でも、次の場合は有償修理となります。
󰒄 火災、地震、水害、落雷およびその他天災地変による故障。
󰒅 使用上の誤りおよび不当な修理や改造による故障。
󰒆 消耗品および付属品の交換。
󱈤 離島、遠隔地への出張修理および持込修理品の出張修理につ
いては、出張に要する実費を別途申し受けます。
󱈦 保証は日本国内においてのみ有効です。


 本装置に過度の衝撃が加わる場所でのご使用はおやめくだ
さい。内部を破損、または正常な出力信号が得られないこ
とがあります。
強力な磁気が発生するものは、測長ユニットから 10cm 以
離してください。(5mT以下の磁界で使用してください。
 防水型ではありませんので、直接水や油がかからないよう
に使用してください。

 出力ケーブル着脱の際は必ず公差判定ユニットの電源を
OFFにしてから行なってください。
測定子を取付け /取外しする際には、付属の専用スパナを
ご使用ください。スピンドルに 0.1N・m以上のトルクが
加わらないようにご注意ください。故障の原因となります。
測定子ゆるみ防止のため、付随の呼び 2.5 のスプリングワッ
シャをはさむか、ねじロックのご使用をおすすめします。
 (締付けトルク参考値:0.05~0.06N・m)
ステム
スピンドル
専用スパナ
スプリングワッシャ
測定子
図1
 ケーブルは断線を防ぐため、適当な場所へ固定するように
してください。また、ケーブルを強く引いたり、無理に曲
げてのご使用は避けてください。(曲げ半径 50mm(内側 )
以上 )
 取付平行度は測定精度に影響します。測定面に対する直角
度あるいは走りに対する平行度は、0.02mm/14mm以内
調整してください。
 ステムを固定した後は、回転方向に力を加えないでくださ
い。故障の原因となります。

 本品はボール軸受を採用していますので、取付の際にステ
ムを強く締めすぎますと測定軸を傷つけ、動きを損なう恐
れがありますからご注意ください。
ステムは、図 2 のようにスリワリ部をねじで締め込むよう
に取付けてください。絶対に、φ 8mm 穴垂直方向にねじ
切りをしてステムを押しねじで締め込む取付けは、行なわ
ないでください。摺動不良や精度不良の原因となります。
 測長ユニットの取付けは必ずステム部をチャックするよう
にしてください。
取付け側のホルダーは図 2 を参考に準備してください。
締付トルク:0.6 N・m
材質:SUS303
M3 14
DF805 : 8
DF812 : 18
8.5
1
φ 8G6 +0.014
+0.005
位:mm
9
図2. 取付ホルダーの寸法および寸法公差

 測長ユニットの取付けには、必ず付属の締め付けナット
ウェーブワッシャ、クランプスパナ、回り止めピンを用い
てください。( 図 3)

締め付け力については、ウェーブワッシャが完全に平に潰れ
る程度を目安としてください。
推奨締付け力 :0.6 ~ 1.0N・m
最大締付け力 :2.0N・m
回り止めピン
測長ユニット
取付板
ウェーブワッシャ
締め付けナット
クランプスパナ
図3
取付け側のホルダーは図 4 を参考に準備してください。
φ9.7±0.15 mm
DF805SFシリーズ: 7~11 mm
DF812SFシリーズ: 9~11 mm
図4

キャリブレーションは 1 年毎に行なっていただくことを推
奨します。
 本装置は、スピンドル部に防塵ベローズが付いています
ご使用の雰囲気中の有機溶剤やオゾンや紫外線などによっ
て、防塵ベローズが著しく劣化する場合があります。この
場合、防塵ベローズの定期的(6ヶ月~1年 )な交換をし
てください。
  


  
 測長ユニットは、ホースエルボを装着した後に固定してく
ださい。
下記手順では、測長ユニットは L 型金具部を持って作業
してください。他の部分に力をかけないようにしてくださ
い。

1. キャップを取外します。
キャ
ップ L型金具部
図5. キャップの取外し方法
専用スパ
2. ホースエルボを取付け、ホースエルボの位置を定めます。
(図 6 参照)
ホースエルボと測長ユニットの L 型金具部を手で押さえ
ながら、M5 ねじを専用スパナで締付けます。
専用スパナ
平行位置で締付け
ホースエルボ M5ねじ
ガスケット
ホースエルボ
ホースエルボ
図6. ホースエルボの取付方法
L型金具部
3. φ 4mmチューブを取付けます。
φ4 mmチューブ
固定リング 固定リング
図7. φ4 mm エアチューブの取付方法
エアーチューブの先端は、水や油、粉塵のかからない場所に、
設置してください。



エアーチューブを取付けた後、図 8 のような空圧回路を構築
してください。
P
R A
スピードコントローラ
真空圧0.04~0.067 MPa
真空
エジェクタ
P
R
P V
A
電磁弁
レギュレータ
エアフィルタ
圧力源
ドライエアー
ミストセパレータ EXE
図8
DF805SLR/DF805SFLR/DF812SLR/DF812SFLR
エアー注入により、スピンドルが引き込まれる動作となります。
精 密ュレ
(SMC製IR2000相当)
ス ピ ード コ ント
空気圧
0.055±0.01 MPa
電磁弁
ュレ
ミ スト
フィル
圧力源
DF812SVR
ドライエアー
エアー注入により、スピンドルが押し出される動作となります。
非測定物の硬度、側長ユニットストローク内のどこで測定するかなどで、
圧力コントロールの調整が必要です。
スピンドルの押し出し速度が速い場合、ワークに触れた瞬間
に表示がエラーになることがあります。また過度の衝撃によ
り、ベアリング内部のボール保持器がずれ、測定長が減少す
ることがあります。この場合は、図 8 のようにスピードコン
トローラにてスピンドルの速度調整をしてください。

LED インジケータにより測長ユニットの動作状態を確認できます。
LED 点灯色 内容 対応方法
青点灯 電源 ON、正常動作中、原点検出済みです。 -
青点滅 電源 ON、原点待ち状態または原点検出
中です。
原点使用時はスピンドルが伸びきった状態で電源を投入し、1.5mm 以上スピ
ンドルを移動させてください。
原点位置付近にスピンドルが停止している状態で、電源を投入すると、原点
が検出できないか、原点がずれる可能性があります。
原点を使用しない場合は、公差判定ユニット側で原点使用設定を OFF にして
ください。
赤点滅 測長ユニットの信号レベルが異常です。 アラームとなる想定要因を排除した後、電源を再起動してください。
再起動後でも同様な状態が続く場合は測長ユニットか公差判定ユニットが故
障している可能性があります。
赤点灯 最大応答速度が超過、測長ユニットの信
号が異常、シリアル通信異常、外部ノイ
ズ等の影響で正常な動作ができていませ
ん。
消灯 電源 OFF 電源を投入しても同様な状態が続く場合は、測長ユニットか、公差判定ユニッ
トが故障している可能性があります。
LEDインジケータ
/