Contec CONPROSYS SDK 取扱説明書

タイプ
取扱説明書
ユーザーズマニュア
(セルフビルド版)
目次
CONPROSYS Linux SDK
Ver. 1.4.0
はじめに ............................................. 4
安全にご使用いただくために ................. 11
SDK準備 ........................................... 15
CONPROSYS起動 ............................... 19
実行環境設定 ..................................... 24
Appendix .......................................... 44
2
目次
はじめに ............................................................. 4
1. 概要 .........................................................................................................................5
2. 対応するCONPROSYS製品一覧 ......................................................................................6
3. SDKスペック .............................................................................................................7
4. ソフトウェア使用許諾契約書 .........................................................................................8
安全にご使用いただくために ................................. 11
1. 注意記号の説明 ......................................................................................................... 12
2. 取り扱い上の注意 ...................................................................................................... 13
3. セキュリティに関する注意 .......................................................................................... 14
1. セキュリティリスク .............................................................................................. 14
2. セキュリティ対策事例 ........................................................................................... 14
SDK 準備 ......................................................... 15
1. 開発に必要なもの ...................................................................................................... 16
2. 起動SDカードの作成 .................................................................................................. 17
1. SDカードイメージファイルの準備 ............................................................................ 17
2. SDカードイメージファイルの書込み ......................................................................... 17
CONPROSYS 起動 ............................................. 19
1. 準備 ....................................................................................................................... 20
2. 起動 ....................................................................................................................... 22
3. ファイルシステムについて .......................................................................................... 23
実行環境設定 ..................................................... 24
1. Web Setup機能 ........................................................................................................ 25
1. 設定メニュー ....................................................................................................... 26
2. ステータスメニュー .............................................................................................. 26
3. メンテナンスメニュー ........................................................................................... 27
4. 終了メニュー ....................................................................................................... 27
2. ネットワーク設定 ...................................................................................................... 28
3. Samba設定 ............................................................................................................. 34
4. Ubuntuソフトウェアパッケージのインストール............................................................... 36
5. SDカードメモリサイズ拡張 ......................................................................................... 37
6. swapメモリ設定 ....................................................................................................... 41
7. DIP SWによる初期化設定 ........................................................................................... 42
8. サンプルプログラム ................................................................................................... 43
3
目次
Appendix ........................................................ 44
1. ファイルシステム構成 ................................................................................................ 45
2. ブロック図 .............................................................................................................. 46
3. デバイスI/F ............................................................................................................. 51
4. FPGA I/Oマップ ....................................................................................................... 55
1. [コンパクトタイプ CPS-MC341-ADSCx / DSxシリーズ] .............................................. 55
2. [スタックタイプ CPS-MCS341-DSxシリーズ] ........................................................... 62
5. コンパクトタイプシリーズ LED / DIP Switch / Switch 制御 ............................................. 63
6. スタックタイプシリーズ DIO / LED / DIP Switch / Switch 制御 ....................................... 64
7. オプションボード制御 ................................................................................................ 67
8. インストール済パッケージ .......................................................................................... 69
4
はじめに
はじめに
CONPROSYS Linux SDK ユーザーズマニュアル(セルフビルド版)
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1. 概要
CONPROSYS Linux SDK は、CONPROSYS上で動作するモジュールの生成するためのソフトウェア開発環
境です。セルフビルド版では、CONPROSYS上でUbuntuを起動し、そのCONPROSYSの中でソフトウェア開
発を行うことが出来ます。
はじめに
CONPROSYS Linux SDK ユーザーズマニュアル(セルフビルド版)
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2. 対応するCONPROSYS製品一覧
【コンパクトタイプ M2Mコントローラシリーズ】
CPS-MC341-ADSCxシリーズ マルチI/Oモデル
CPS-MC341G-ADSC1シリーズ マルチI/O + 3G(日本国 / グローバル)デル
CPS-MC341Q-ADSC1 マルチI/O + 920MHz帯通信モデル
CPS-MC341-A1 アナログ入出力モデル
CPS-MC341-DSxリーズ デジタル入出力モデル
CPS-MC341-DS11 デジタル入出力モデル
【コンパクトタイプ M2M Gatewayシリーズ】
CPS-MG341-ADSC1シリーズ マルチI/Oモデ
CPS-MG341G-ADSC1シリーズ マルチI/O + 3Gモデル
CPS-MG341G5-ADSC1 マルチI/O + LTEモデル
【スタックタイプ M2Mコントローラシリーズ
CPS-MCS341-DS1シリー CPUモジュール
CPS-MCS341G-DS1 CPUモジュール + 3Gモデル
CPS-MCS341G5-DS1 CPUモジュール + LTEモデル
CPS-MCS341Q-DS1 CPUモジュール + 920MHz帯通信モデル
M2Mコントローラシリーズに搭載されているHMIVTCOPC-UAModbus等の機能は、
CONPROSYS Linux SDKに備わっておりません。別途、ソフトウェアの組込が必要です
M2M Gatewayシリーズに搭載されているHMIVTCOPC-UAModbusPLCCNC等の機能は、
CONPROSYS Linux SDKに備わっておりません。別途、ソフトウェアの組込が必要です
PACステムシリーズ、nanoシリーズは対応しておりません。
はじめに
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3. SDKスペック
Kernel version: 3.2.0
Distribution: arm Ubuntu 14.04
GCC version: gcc 4.9.4
はじめに
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4. ソフトウェア使用許諾契約書
本契約は、お客様と株式会社コンテック(以下「当社」といいます。)との間で、本製品に含まれるソ
トウェアプログラム(以下「本ソフトウェア」といいます。)の使用許諾に関して合意するものです。
ソフトウェアを使用、は本ソフトウェアをインストールした機器を使用することによって、お客様は本
契約の各条項に同意されたものとさせていただきます。このお客様の同意をもって、本契約は成立し、
力を生じます。本契約に同意されない場合本ソフトウェアの使用、又は本ソフトウェアをインストール
した機器を使用することはできません。
第1条(知的財産権)
本ソフトウェア及びマニュアル等付属するドキュメント並びにその複製物(以下「本ソフトウェア等」とい
います。の著作権、特許権その他知的財産権は当社もしくは正当な権利者が所有するものであり、お客様
は、本契約書において明示的に許諾されたものを除き、何らの権利も発生しません。
2(使用許諾)
1. 当社は、お客様に対し、ソフトウェアに対応する当社ハードウェア製品を使用する目的で、ソフトウ
ェアをインストール及び使用する非独占的な権利を許諾します
2. お客様は、緊急時のバックアップの目的でのみ、本ソフトウェアを使用する上で最低限必要な本数に限
り、本ソフトウェアを複製することができます。但し、複製物には、当社が提供する、本ソフトウェアに
ついての諸権利に関する表示を添付するものとします。
3. お客様は、当社がライブラリとして提供するソフトウェアをお客様の作成するソフトウェアに組み込む
ことができます。
3(利用の制限)
お客様は、次の各号に定める行為を行わないとします。
(1) 本契約に定める場合以外の本ソフトウェアから派生するソフトウェアの制作
(2) 本契約に定める場合以外の本ソフトウェアの複製
(3) 本ソフトウェアの改変、翻案、逆コンパイル、逆アセンブル、リバース・エンジニアリン
(4) 本ソフトウェア上の権限の表示や商標の削除又は変更
4(免責)
1. 当社は本ソフトウェアに関しいかなる保証もいたしません。
2. 本ソフトウェアをダウンロード、インストール、使用又は利用した結果、ハードウェア又はデータに支障
が生じた場合等、本ソフトウェアに起因し又は関連して損害が発生した場合であっても、当社は一切責
任を負いません。本ソフトウェアを複製し、組み込み又は改変したソフトウェア及びこれらを使用又は
利用して作成されたソフトウェアについても同様とします。
はじめに
CONPROSYS Linux SDK ユーザーズマニュアル(セルフビルド版)
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5(譲渡)
1. お客様は、次の各号に定める条件を全て満たした場合に限り、本ソフトウェア及び本契約において許諾
されたお客様の権利を第三者に対し、譲渡することができます
(1) 本契約書と共に本ソフトウェア等を全て当該第三者に譲渡すること
(2) 本ソフトウェアがダウンロードされた当社のハードウェア製品の全てを当該第三者に譲渡すること
(3) 譲渡を受ける方が本契約の条件に同意すること
2. 項の規定によって本ソフトウェア及び権利の譲渡がなされた場合には、譲渡を受けた方は、譲渡を受
けたときからこの契約に拘束されるものとします
6条(契約の解除
1. お客様が本契約の各条項に従わなかった場合、社は、お客様に対し、何らの通知催告を行うことなく
直ちに本契約を終了させることができます。
2. 本契約の終了と同時に、お客様に与えられていた使用許諾は全て失われます。直ちに本ソフトウェアの
一切の使用を中止し、本ソフトウェアをアンインストールし、全ての複製物を破棄するものとします。
7条(物理的欠陥について)
1. 本ソフトウェア等が格納されている記録媒体に本ソフトウェア等の使用に支障をきたす物理的欠陥があ
った場合、当社は、お客様が本ソフトウェア等をお受け取りになった日から30以内にご購入いただい
た販売店を通して記録媒体を交換するものとします。
8条(ソフトウェアプログラムに関する情報)
1. 本ソフトウェアに関する各種情報やアップデートプログラムは、当社ウェブサイトで提供するものとし
ます。
2. 前項の情報やアップデートプログラムは、本契約に基づきお客様に対して許諾されます。お客様は、必要
に応じて独自の判断でこれらの情報やアップデートプログラムを、使用することができますが、その場
合には、その情報やアップデートプログラムについても本契約の条項を遵守しなければなりません。
9条(輸出規制)
1. 本ソフトウェア等を外国に持ち出す場合には、お客様は日本国外国為替及び外国貿易法、米国輸出管理
法及びその他の国の法令を遵守しなければなりません。
2. お客様は、本ソフトウェア等を核兵器、生物化学兵器の設計、開発、製造若しくはミサイルの設計、開
発、製造に使用するおそれがある個人又は法人に譲渡、輸出又は再輸出してはいけません
3. 次の各号で定める国、地域、個人又は法人に、本ソフトウェア等を譲渡、輸出、再輸出してはいけませ
ん。
(1) キューバ、イラン、イラク、リビア、北朝
(2) 輸出貿易管理令に基づく「外国ユーザーリスト」又は、米国商務省の「Denied Persons List」に記
載されている個人又は法人
(3) 日本国政府、米国政府、その他関係国の政府により指定された国、地域、個人又は法人
10条(準拠法)
1. 本契約は日本国法に従い理解、解釈されるものとします。
はじめに
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11条(管轄の合意)
1. 本契約ないし本ソフトウェアに関して紛争が生じ、訴訟提起等の法的手続きが必要となった場合には、
大阪簡易裁判所ないし大阪地方裁判所をもって、第1審の専属的合意裁判所とします。
12条(契約の分離)
1. 本契約の一部の条項が無効とされ又は法的強制力を失ったとしても、その他の条項には影響を与えるこ
とはなく、各条項は有効であり、法により許された範囲内で法的強制力を有するものとします。
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安全にご使用いただくために
安全にご使用いただくために
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1. 注意記号の説明
本書では、人身事故や機器の破壊をさけるため、次のシンボルで安全に関する情報を提供しています。
内容をよく理解し、安全に機器を操作してください。
危険
死亡または重傷を負うことがあり、かつその切迫の度合いが高い内容
警告
死亡または重傷を負うことが想定される内容
注意
傷害を負うことが想定されるか、または物的損害の発生が想定される内容
安全にご使用いただくために
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2. 取り扱い上の注意
注意
本製品または本書は機能追加、品質向上のため予告なく仕様を変更する場合があります。継続的にご利
用いただく場合でも、必ず当社ホームページのマニュアルを読み、内容を確認してください。
本製品を改造しないでください。
改造をしたものに対しては、当社は一切の責任を負いません。
本製品の運用を理由とする損失、逸失利益などの請求につきましては、前項にかかわらず、いかなる責
任も負いかねますのであらかじめご了承ください
安全にご使用いただくために
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3. セキュリティに関する注意
ネットワークに接続する際は、存在するセキュリティリスクを考慮の上、セキュリティ対策事例を参考に本
体および関連するネットワーク機器を適切に設定してください
1. セキュリティリスク
外部ネットワークからの不正侵入に伴うシステムの停止、データの破損、情報の窃取、マルウェア※1
への感染。
侵入後にその機器を踏み台として、外部ネットワークへの攻撃(被害者から加害者になる)
外部へのネットワーク接続に伴う意図しない情報漏洩。
これら事故の二次被害として、風評被害、損害賠償負担、信用の失墜、機会損失等。
1 マルウェア(Malicious Software):悪意あるプログラム。ユーザーの望まない動作をするプログラム
2. セキュリティ対策事例
初期パスワードを変更する。(スワード設定方法は、ご使用の製品の解説/マニュアルを参照してくだ
さい)
パスワード強度の高いものを設定する。
半角英字小文字、大文字、数字等を含み、類推されにくいパスワードを使用する
定期的にパスワードを変更する。
不要なネットワークサービスや、不要な機能を停(無効化)する。
ネットワーク接続機器において、ネットワークでのアクセス元を制限する。2
ネットワーク接続機器において、ネットワークの解放ポートを制限する。※2
専用ネットワークやVPN3 など閉域網を使ってネットワークを構築する。
2 設定方法はネットワーク機器のメーカー各社へお問い合わせください。
3 VPN(Virtual Private Network):通信経路を認証や暗号化を用いて保護することにより、第三者が
侵入することができない、安全なネットワークです。
不正アクセスの手段や抜け道(セキュリティホール)は、日夜新たに発見されており、それを防ぐ完璧
な手段はありません。
インターネット接続には、常に危険が伴うことをご理解いただくとともに、常に新しい情報を入手し、
セキュリティ対策を行うことを強くおすすめします。
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SDK準備
SDK準備
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1. 開発に必要なもの
CONPROSYS本体
SDHCカード (2Gbyte以上SDXC非対応)
シリアルモニタ用ケーブル (推奨ケーブル FTDI TTL-232R-3V3-AJ)
LAN Cable
PC
SDK準備
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2. 起動SDカードの作成
1. SDカードイメージファイルの準備
CONPROSYSのサイトよりSDイメージファイルをダウンロードします。イメージファイルは機種共通です。
起動時に機種を識別し、各ハードウェアに応じた設定を行います。また、SDイメージファイルは
CONPROSYS Linux SDKクロスビルド版』を使ってホスト開発PCUbuntu上でも作成できます。作成方
法については『CONPROSYS Linux SDKクロスビルド版』ユーザーズマニュアルを参照してください。
2. SDカードイメージファイルの書込み
ダウンロード、またはCONPROSYS Linux SDKクロスビルド版』で作成したイメージファイルSDカード
へ書き込みます。ダウンロードしたイメージファイルはzipファイルですので、imgファイルへ解凍してか
SDカードへ書き込みます。SDカードはimgファイルのサイズ以上のものを使用してください。
[Windows]
SDカードへの書込みをWin32 Disk Imagerを使った例で示します。
予め下記のサイトよりWin32 Disk Imager のインストーラをWindows PCにダウンロードし、インストー
ルしてください。
https://sourceforge.net/projects/win32diskimager/
1 Windows PCSDカードを挿入します。
2 Win32 Disk Imagerを起動します
Win32 Disk Imager
3 書込むimageファイルを選択します。
Device欄のドライブが書込み先のSDカードになっているか確認し、Writeボタンを押して書込みを開
始します。
SDK準備
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4 書込みが終了すると通知のポップアップが表示されるのでOKボタンを押し、SDカードを抜いてくださ
い。
[Linux]
1 SDカードがマウントされている場合、アンマウントします。
sudo umount /dev/sdb
2 ddコマンドでSDカードへイメージファイルを書込みます。
sudo dd if=sd.img of=/dev/sdb bs=1M
3 syncコマンドで同期します
sync
4 コマンドが終了したら、SDカードを抜いてください
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CONPROSYS起動
CONPROSYS起動
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1. 準備
各々のCONPROSYS本体 DIP SWSD bootモードが有効になっていることを確認してください。
コンパクトタイプ(CPS-MC341-xxx)の場合
DIP SW16PINON (SD bootモード有)
コンパクトタイプBOOT SW設定
スタックタイプ(CPS-MCS341-xxx)場合
デバッグ用シリアルポート(3.5Φミニジャック)隣のBOOT SW(ケース中)2PINON(SD bootモード有
)
スタックタイプBOOT SW設定
CONPROSYSコンソールPCから制御出来るようにCONPROSYS専用シリアルポート(3.5Φミニジャ
ック)にシリアルケーブルをPC接続します。シリアルの設定は次のようになります。
Baud rate: 115200 bps
Data bit: 8 bit
Parity: none
Stop bit: 1 bit
Hardware flow: none
ホストPCCONPROSYSを接続するシリアルケーブルは次のものを推奨しています。
ドライバソフトはシリアルモニタを行うPCOSに合わせてダウンロードしてください。
FTDI TTL-232R-3V3-AJ
ドライバ提供URL: http://www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htm
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