Shure KSMシリーズをお選び頂きありがとうございます。
90年以上にわたるオーディオ分野での経験が、市販製品の中で最も優れた
マイクロホンの一つとして実を結びました。
本パンフレットで取り上げられていないご質問などございましたら、Shure
Applications Engineeringまでお電話でお問い合わせください:847-600-
8440、月曜~金曜、午前8時~午後4時半(米国中部標準時)。欧州の電話
番号は49-7262-92490です。アジアでは 852-2893-4290までお電話くださ
い。弊社のウェブサイトは www.shure.com です。
概要
KSM9の成功と技術をさらに拡大したKSM9HSは、新しい極性パターン(ハ
イパーカーディオイドおよびサブカーディオイド)を採用し、あらゆる環
境で最適な性能を実現するために必要な柔軟性を提供します。 ハイパー
カーディオイドパターンは、優れたフィードバックマージン、集中した低
周波数特性を提供し、サブカーディオイドパターンは、開放された自然な
サウンドを再現し、近接効果を軽減します。 プレミアム・ボーカル用マイ
クロホンとして、KSM9HSはボーカルの繊細な響きを逃さずにとらえ、ラ
イブ演奏のための明瞭な発音、柔軟性に富んだ機能、忠実なボーカルの再
現性を提供します。 トランスレス、A級プリアンプ回路と金メッキのデュ
アルダイヤフラムは、高い透明度で音を捉え、ボーカルパフォーマンスの
あらゆるニュアンスや繊細な響きを忠実に伝えます。 KSM9HSは先進のサ
スペンションショックマウントを採用し、きわめて過酷なライブ環境にお
いてもハンドリングノイズをほぼ完全に取り除きます。
機能
• 金メッキを施した軽量デュアル3/4インチMylar®ダイヤフラムにより優
れた周波数特性と近接効果のコントロール性を実現
• デュアル指向特性パターン(ハイパーカーディオイドおよびサブカー
ディオイド)により多種多様のパフォーマンスに幅広く対応
• A級、ディスクリート、トランスレスのプリアンプは、高い透明度や高
速のトランジェントレスポンスを提供しながらクロスオーバー歪みを
おさえ、同時に高調波歪みや相互変調歪みも最小化
• 最新式サスペンション・ショックマウントシステムによりハンドリング
ノイズやスタンドノイズからカートリッジを分離
• サブソニックフィルターが、17 Hz以下の機械的振動によるノイズを除
去
• 高品質の電子部品や金メッキ処理の内部・外部コネクターを使用
• 3層構造の「ポップ」フィルター内蔵のグリルにより、破裂音、ウィンド
ノイズ、その他ブレスノイズを低減
特性
• 極めて均一な指向特性
• 広範な周波数レスポンス
• 低い自己雑音
• 優れた低域再現力
• 高SPLに対応
• 高い出力レベル
• クロスオーバー歪みを発生しません
• 優れた同相除去比と抑制された無線周波干渉(RFI)
モデル種類
KSM9シリーズは、独自の切り替え式極性パターンと様々な仕上げを採用
した2つのモデルから成っています。
KSM9HS: ハイパーカーディオイドおよびサブカーディオイド極性パター
ン、ブラック仕上げ
KSM9:カーディオイドおよびスーパーカーディオイド極性パターン、チャ
コールグレーまたはシャンパン仕上げ
用途
KSM9HSは、重要なスタジオ演奏の微妙な音のニュアンスをとらえコント
ロールし、一方でプロのライブ演奏ステージにおける過酷な使用にも耐え
ることができます。
ハイパーカーディオイドピックアップパターンは、優れた収音軸外のノイ
ズ排除、フィードバックマージンを実現し、騒音の多い環境で最適な選択
肢となります。
サブカーディオイドピックアップパターンは、広範囲の角度と敏感な収音
軸外のノイズ排除を提供し、自然なサウンドを実現して近接効果を最小限
に抑えます。 広範囲の角度により、このパターンは1度に複数の音源を収
音する際に適しています。
操作
近接効果
指向性マイクロホンは、音源に近づければ近づけるほど、低域周波数が強
まります。 近接効果というこの現象は、よりパワフルで暖かみのある音を
生み出すために使用できます。 残念ながら、この効果を得るには通常、低
周波数特性の変化を避けるためにボーカリストがマイクロホンから一定の
距離を保つ必要があります。
KSM9HSのデュアルダイアフラム設計は、近接効果をコントロールして最
小限に抑えることで、より一定した低周波数特性を実現します。 これによ
り、演奏者は音質変化を最小限に抑えながら、マイクロホンに近づいたり、
離れることができます。
指向特性の選択方法
ハイパーカーディオイド設定を使ってフィードバックを回避し、騒
音の多い環境でも最大のセパレーションを実現します。 このピックアップ
パターンは非常に指向性が強く、マイクロホンの前部で最大の感度があり、
各側110度で最大の収音軸外ノイズ排除を得られます。
部屋の特性を生かし、静かな環境で細部を再現するには、サブカー
ディオイド設定を使用します。 このピックアップパターンは、指向性です
が、ハイパーカーディオイド設定よりも広くなっています。 最大の感度は
マイクロホン前部で得られますが、最大の排除はマイクロホン後部へ向かっ
て180度で生じます。
1/6©2017 Shure Incorporated
KSM9HS