Prusa3D MK3 ユーザーマニュアル

  • こんにちは!Prusa Research Original Prusa i3 MK3とMK3キットの取扱説明書を精読しました。この3Dプリンターの組み立て、使用、トラブルシューティングに関するご質問にお答えできます。自動ベッドレベリング機能や、様々なフィラメントへの対応など、このデバイスの機能についてお気軽にご質問ください。
  • 最初のプリントをする前に、何を準備する必要がありますか?
    フィラメントを詰まらせた場合、どうすればよいですか?
    プリント品質が悪い場合はどうすればよいですか?
    異なるフィラメントを使用するにはどうすればよいですか?
    プリンターがエラーメッセージを表示した場合、どうすればよいですか?
この 3D プリントハンドブック の最新バージョンは、
http://www.prusa3d.com/drivers/ をご覧ください。(PDF ダウンロード)
最初のプリントに向けてのクイックガイド
1. 安全に関する注意を必ずお読みください (7 ページ)
2. プリンターを平らで安定した場所に置きます (10 ページ)
3. ドライバーをダウンロードしてインストールします (45 ページ)
4. ウィザードにしたがって、プリンターをキャリブレーションします (12 ページ)
5. SDカードをプリンターに差し込み、最初のモデルをプリントしてみましょう
(28 ページ)
このアイコンは、簡単にプリントするために役に立つ、重要なお知らせやコツ、ヒ
ント、情報などを示しています。
注意深くお読みください。このアイコンは、安全に関わるテキストや、プリンター
のメンテナンスに関わる、非常に重要な内容を含んでいることを表しています。
この記号は、プリンターキット向けの情報であることを表しています。
2
設計者について
Josef Prusa (1990223 生まれ) は、プラハ経済大学へ入学する前から、3Dプリント
という不思議な世界へ興味を持っていました。はじめは趣味として、新しい技術の開発や改
良を行っていました。その趣味はすぐに情熱へと変わり、Adrien Bowyer による、インター
ナショナル オープンソース RepRap プロジェクト の最先端の開発者の一人にまでな
りました。今日、さまざまなバージョンの Prusa デザインを世界中で見ることができま
す。このデザインは、最もポピュラーなデザインとも言われ、その普及と共に、3Dプリン
ト技術に関する情報も、一般の人々の間へとても大きく広がりました。
自己複製プリンター (他のプリンターの部品をプリントできるプリンター) に対する Josef
の研究や開発は現在も続いており、最近では オリジナル 3Dプリンター の三代目となる
Prusa i3 MK3 をリリースしています。彼の開発は、革新的な最新技術を取り入れながら定
期的に更新されており、あなたが入手されたプリンターは、その最も新しいバージョンのプ
リンターです。プリンターのハードウェアのアップグレードに加え、3Dプリント技術を、
全てのユーザーが使い易く、理解できることを主な目標としています。
Josef Prusa はまた、一般の人に向けて講習会を開いたり、3Dプリント技術の普及に関する
専門的なカンファレンスに参加しています。例として、プラハとウィーンで行われた TEDx
や、ニューヨークの World Maker Faire、ローマで開催された Maker FaireMITによるオー
プンハードウェアサミットなど、様々なイベントに参加しています。それだけではなく、
Josef プラハ・カレル大学で Arduino について教えており、過去にはプラハのアカデミー
オブアート大学で講師として授業をおこなっていました。
彼は近い将来、一家に一台 3Dプリンターを持つことが可能になるだろうと言及していま
す。
もし何か必要なものがあったら、
3D
プリンターは簡単にそれをプリントできるので
す。この分野では、毎日少しずつその未来に向けて近づいています。あなたが私たちと共に
その未来を現実に導いていけることを大変嬉しく思っています。
3
目次
2 製品説明 6
3 ご利用の手引き - 用語集, 免責事項, ライセンス 6
4 Original Prusa i3 MK3 プリンター 8
5 Original Prusa i3 MK3 プリンターキット 9
6 最初のステップ 10
6.1 プリンターの開梱と正しい扱い方 10
6.2 プリンターの組み立て 11
6.3 プリント前のセットアップ 11
6.3.1 キャリブレーションの流れとウィザード 11
6.3.2 フレキシブルスチールシートの準備 13
6.3.3 食いつきをよくする 16
6.3.4 セルフテスト (キットのみ) 17
6.3.4.1 セルフテストエラーメッセージと解決策(キットのみ) 17
6.3.5 XYZ をキャリブレーションする(キットのみ) 18
6.3.5.1 XYZ キャリブレーション エラーメッセージ と解像度を調整する (キットのみ) 19
6.3.6 Z をキャリブレーションする 21
6.3.7 メッシュベッドレベリング 22
6.3.8 フィラメント エクストルーダー に挿入する 22
6.3.8.1 フィラメント のアンロード 24
6.3.9 ファーストレイヤー のキャリブレーション (キットのみ) 24
6.3.9.1 ベッドレベル の補正 (キットのみ) 25
6.3.10 ファーストレイヤー の微調整 25
6.3.10.1 Prusa ロゴ をプリントする 25
6.3.10.2 プローブ の高さを確認する (キットのみ) 26
7 プリント 27
7.1 プリンターから オブジェクト を外す 27
7.2 プリンターのコントロール 28
7.2.1 LCD 画面 28
7.2.2 LCD画面 のコントロール 29
7.2.3 プリントの統計 29
7.2.4 失敗の統計 30
7.2.5 通常モード vs. ステルスモード 30
7.2.6 ファクトリーリセット 30
7.2.7 SD カードの整理 31
7.2.8 ファイル (.gcode) が完了しているかのテスト 31
7.2.9 LCD レイアウト 32
7.2.10 プリント速度とプリント品質 34
7.2.11 USB ケーブル Pronterface 34
7.2.12 パワーパニック 36
7.2.13 クラッシュ 検出 37
7.2.14 温度 37
7.2.15 電圧量 37
7.2.16 安全タイマー 37
7.3 プリンター アドオン 38
7.3.1 異なるノズル 38
7.3.2 Raspberry Pi Zero W の接続 39
8 高度なキャリブレーション 39
4
8.1 ホットエンド PID チューニング (オプション) 39
8.2 PINDA プローブ のキャリブレーションと温度 (試作/オプション) 40
8.3 XYZ キャリブレーション詳細の表示 (オプション) 40
8.4 リニアアドバンス (試作用) 41
8.5 エクストルーダーの情報 42
9 プリンタードライバー 43
10 独自のモデルをプリントする 43
10.1 どこで 3D モデルを入手できますか? 43
10.2 どのプログラムで、自分のモデルを作成できますか? 43
10.3 PrusaControl 44
10.4 Slic3r Prusa Edition 46
10.5 3D models の付録 47
10.6 ColorPrint カラープリントする 47
10.7 非標準モデルのプリント 50
10.7.1 サポート材によるプリント 50
10.7.2 大きなオブジェクトのプリント 51
11 マテリアル 52
11.1-11.11 ABS, PLA, PET, HIPS, PP, Nylon, Flex, 複合マテリアル, ASA, nGen, PC-ABS 52
11.12 新しいマテリアルの正しい設定の仕方 59
12 FAQ - プリンターのメンテナンスとプリントの問題 60
12.1 通常のメンテナンス 60
12.1.1 ベアリング 60
12.1.2 ファン 60
12.1.3 エクストルーダーのドライブギア 61
12.1.4 Electronics 61
12.1.5 PEI の回復 61
12.2 プリントシート表面の準備 61
12.3 フィラメントセンサー 61
12.3.1 フィラメントが無くなる 62
12.3.2 フィラメントの詰まり 62
12.3.3 誤ったセンサーの読み取りとデバッグ 62
12.3.3.1 センサーのホコリ - 掃除方法 63
12.3.3.2 極度な光環境 63
12.3.3.3 珍しいフィラメント 63
12.4 エクストルーダーの詰まり / 停止 63
12.5 ノズルのクリーニング 64
12.6 ノズルの交換 / 変更 65
12.7 プリント中の問題 68
12.7.1 ABS でのプリント中、レイヤーが折れて割れる 68
12.7.2 モデルのフィラメントが多すぎるもしくは足りない 68
12.8 完成したモデルの問題 68
12.8.1 モデルが破損したり、損傷しやすい 68
12.9 プリンターファームウェアのアップデート 68
13 FAQ - プリンターキットを組み立てる際の一般的な問題 69
13.1 プリンターの振動 - YZ軸のフレーム - 平面チェック 69
13.2 起動後すぐにプリントが停止した場合 70
13.3 プリンターが SD カード を読み込めない 70
13.4 X /または Y軸ベルトを緩める 71
13.5 ケーブルがヒートベッドから外れた場合 72
14. FAQ - エラーメッセージ 73
5
2 製品説明
商品名: Original Prusa i3 MK3 / Original Prusa i3 MK3 (組み立てキット)
対応フィラメント直径: 1.75 mm
製造者: Prusa Research s.r.o., Partyzánská 188/7A, Prague, 170 00, Czech Republic
連絡先: 電話 +420 222 263 718
メール (本社): [email protected] (日本): [email protected]
EEE group: 3 (IT / 通信機器) 製品の使用環境: 屋内のみ
電源: 90-135 VAC, 2 A / 180-264 VAC, 1 A (50-60 Hz)
使用温度範囲: 18 °C (PLA)-38 °C 屋内使用のみ
作業湿度: 85 %以下
キット重量 (発送時の重量 / 製品のみの重量): 12 kg / 6.3 kg
シリアル番号はプリンターのフレームとパッケージに記載されています。
3 ご利用の手引き
この度は Josef Prusa による 3Dプリンター Original Prusa i3 MK3 および Original Prusa
i3 MK3 組み立てキット をご購入いただきありがとうございます。
このハンドブックのすべての章には、プリンターの正しい管理方法に関する重要な情報が含
まれていますので、よくお読みください。Original Prusa i3 MK3 Original Prusa i3
MK2S の後継製品で、信頼性の向上、印刷速度の高速化、使いやすさと組立性の向上に繋が
るハードウェアとソフトウェアのアップグレードが、多数行われています。
http://prusa3d.com/drivers から、この 3Dプリントハンドブック の最新バージョンを
ご確認ください。(PDF ダウンロード)
プリンターに関連する問題が発生した場合には、[email protected] までお気軽にお問い
合わせください。みなさまの貴重なご意見・ご感想をお待ちしております。公式フォーラム
forum.prusa3d.com では Original Prusa i3 プリンター の開発に関する実際の情報に加え
て、一般的な問題や解決策、アドバイスやヒントなど見つけることができるので、公式
フォーラムへのアクセスをおすすめします。
3.1 用語集
ベッド, ヒートベッド, プリントベッド - 3Dオブジェクトがプリントされる場所に対してよ
く使用される用語です。3Dプリンターの加熱部品うちの一つです。
エクストルーダー - エクストルーダーとしても知られているプリントヘッドは、プリンター
の部品の一部で、ノズル、ホブプーリー、アイドラー、ノズルファンで構成されています。
フィラメント - スプール状で販売されているプラスチック材料の用語です。このハンドブッ
クだけでなく、プリンターの LCDメニュー にも使用されている、重要な単語です。
ヒーター, ホットエンド - プリントノズルの別称です
6
1.75 - 3Dプリンターは、2.85mm (一般には 3mm と呼ばれています) および 1.75mm 2
の異なる直径 (太さ) のどちらかのフィラメントを使用します。それぞれのプリント品質に
差はありませんが、世界的に多く使われているのは 1.75mm のものとなっています。
3.2 免責事項
ハンドブックを読むことを怠ると、人身事故や予期しない結果、3Dプリンターの損傷など
につながる可能性があります。3Dプリンターを操作する際には、使用している人が常にマ
ニュアルの内容を理解していることを確認してください。当社は、 Original Prusa i3 を組み
立てる条件を制御することはできないため、これおよびその他の理由から、製品の組み立
て、取り扱い、保管、使用または処分に起因する損失、傷害、損害、または費用について、
当社は一切の責任を負いません。また、このハンドブックに記載されている情報は、明示ま
たは黙示を問わず、いかなる保証をするものではありません。
3.3 安全についての案内
プリンターを使用する際は、十分にご注意ください。このプリンターは、稼働部分
と高温となる部品を持つ電子機器です。
1. この機器は室内専用です。プリンターを雨や雪にさらさないでください。乾燥した環境
にプリンターを保管するときは、他のものと最低 30cm 以上は離して設置してください。
2. プリンターは必ず平らで安定した場所に置き、転倒しないようにしてください。
3. プリンターは、家庭用電源コンセント 230 VAC / 50 Hz または 110 VAC / 60 Hz の電力
によって動作します。それ以外の電源コンセントでの使用は、誤動作や故障の原因となりか
ねるので避けてください。
4. 電源コードを傷つけたり、踏んだりしないようにしてください。また機械的に損傷して
いないことを確認してください。コードに損傷が生じた場合は、直ちに電源コードの使用を
やめ、他のものと取り替えてください。
5. ソケットから電源コードを抜く時は、コードではなくプラグを持って引き抜き、
プラグや AC コンセントに損傷を与えないようにしてください。
6. プリンターの電源ユニットを分解しないでください。ユニットの中には、電子部品の知
識のない方に修理できる部品は含まれていません。修理は、知識や技術、資格のある技術者
によって行われる必要があります。
7. プリント中や加熱中に、ノズルやヒートベットを触らないでください。ノズルの温度
は、210-300 °C (410-572 °F)、ヒートベットの温度は 100 °C (212 °F) を超える場合があり
ます。40 °C (104 °F) を超える温度は、人体に害を与える可能性があります。
8. プリンターの使用中には、プリンター内部に手を入れないでください。稼働部品によっ
てケガの原因になる場合があります。
9. プリンターが稼働中でない場合でも、指導者のいない子どもがプリンターに触れること
のないようにしてください。
10. プリンターが稼働している間は、プリンターから離れないでください!
11. プリント中はプラスチックが溶解するため、臭気が発生します。プリンターはよく換気
された場所に設置してください。
3.4 ライセンス
Original Prusa i3 MK3 RepRap プロジェクトの一部です。RepRap プロジェクトとは、
GNU GPL v3 ライセンス (www.gnu.org/licenses/gpl-3.0.en.html) の下で、自由に使用できる
人類初のオープンソース 3Dプリンタープロジェクトのことです。
7
プリンターを改良したり、プリンターの一部を変更したり、販売される場合には、同ライセ
ンス下でソースコードを公開する必要があります。すべての改良された 3Dプリント部品は
http://www.prusa3d.com/prusa-i3-printable-parts/ からご覧いただけます。
4 Original Prusa i3 MK3 プリンター
プリンター組み立てキットとは異なり、完全に組み立てが完了し、プリントする準備がほぼ
できている状態となっています。電源をコンセントにつなぎ、必要なキャリブレーションを
実行すると、開梱して数分後には 3D オブジェクトをプリントできます。組み立て済みプリ
ンターをご購入のユーザーは、メールでのサポートを受けることが可能です。アドバイスや
ヘルプが必要であれば、お気軽にお問い合わせください。どのような特殊なプリントでも喜
んでお手伝いいたします。
3Dプリンターは直径が 2.85mm 1.75mm 2種類の異なるフィラメントのどちら
かを使用します (
マテリアル
の箇所にて、詳細を参照ください)。どちらのフィラメ
ントを使っても、プリント品質に差はありませんが、1.75mm のものが世界中でより
多く使用されています。フィラメントは通常、スプールに巻かれて販売されており、
メーカー、材質 (ABS, PLA, など) の基本的な情報は、スプールで確認することができま
す。また、直径 2.85mm のフィラメントは、一般的に 3mm と呼ばれています。
このプリンターは、直径 1.75mm のフィラメントのみ使用できます。エクストルーダーに
挿入する前にフィラメントの直径が 1.75mm であることを確認してください。それより太
いフィラメントは、エクストルーダーを損傷する恐れがあるため挿入しないでください。
写真1
- Original Prusa i3 MK3
プリンター詳細
8
5 Original Prusa i3 MK3 プリンターキット
写真 2 に写っているものが Original Prusa i3 MK3 プリンターキット です。より詳
細な情報や組み立ての説明は 6.2 プリンターの組み立て をご覧ください。プリン
ターキットをご購入いただいたユーザーに対して、公式フォーラムにてサポートを
提供しています。ヘルプが必要な際には、当社のフォーラム forum.prusa3d.com
ご覧ください。あなたが抱えている問題に対する答えを見つけることができるでしょう。も
し答えが見つからない場合には、お気軽に質問を投稿してください。
写真
2 -
開封後の
Original Prusa i3 MK3
プリンターキット
9
6 最初のステップ
6.1 プリンターの開梱と正しい扱い方
フレームの上部を持ちながら、プリンターを箱から取り出します。プリンターを扱う際
には、電子部品にダメージを与えないよう、充分に注意して扱ってください。プリンターを
移動するときは、写真 3 を参考に、必ずフレーム上部を持ち、ヒートベッドの右上が
あなたの方を向くようにしてください。組み立て済みバージョン を開梱する際には、外箱
から上部の緩衝材を取り出し、プリンターをやさしく持ち上げて取り出してください。
プリンターのそれぞれの部品には、緩衝材がとりつけられており、使用する前に取り除く必
要があります。いくつかの部品は、輸送中に動いてしまうことのないよう、白い
結束バンドで固定されています。これらも切断して取り除いてください。
写真
3 -
プリンターの正しい扱い方
組み立て済みバージョン キットバージョン のどちらも、プリンターをご利用いただく上
で必要となる、いくつかのものが同梱されています。
- USB ケーブル - 新しいファームウェアのアップロード時や、コンピューターからの
プリント時に使われます。
- 鍼灸鍼 - 詰まったノズルをクリーニングするのに使われます。より詳細な情報は
12.5 ノズルのクリーニング をご覧ください。
- スティックのり - ナイロンの食いつきをよくさせたり、フレキシブルフィラメント
の離型剤として使われます。より詳細な情報は 11 マテリアル をご覧ください。
- テストシート - それぞれのプリンターの全ての部品は、テスト済みの部品です。
電子部品は全て接続され、(組み立ての最終段階で) 総合的なテストが行われて
10
います。シリアルナンバーのステッカーとテストシートは、すべての部品が、テス
トすべてに合格したときにのみ発行されます。テストシートには、テスト結果のリ
ストが印刷されています。
6.2 プリンターの組み立て
Original Prusa i3 MK3 プリンターキットについては、以下のガイドラインに従い、
オンラインマニュアル (manual.prusa3d.com) を読みながら組み立てを行うことをお
すすめします (オンラインマニュアルは複数の言語に対応しています) プリンター
の組み立てには、通常は 1日以上かかることはありません。組み立てに成功した
ら、 6.3 プリント前のセットアップ に進みましょう。
6.3 プリント前のセットアップ
プリンターを水平で安定した場所に置きます。風の当たらない作業台などがベスト
な環境です。
フィラメントホルダーをフレーム上部に取り付けます。
フィラメントスプールをホルダーに取り付けます。このとき、スプールが引っかか
らずに自由に動くことを確認してください。
AC電源ケーブルを取り付け、スイッチを入れます。
ファームウェアのバージョンを確認し (LCDパネルの Support メニュー より確認で
きます)、公式Webサイトから最新のものへとアップグレードしてください。
www.prusa3d.com/drivers
フィラメント とは、プラスチックの細い線 のことを指す用語です。通常はスプール
上に巻かれており、これが 3Dオブジェクトをプリントする材料となります。
6.3.1 キャリブレーションの流れとウィザード
11
新たに組み立てられたプリンターの初回起動時には、プリントを始めるために必要な、すべ
てのテストやキャリブレーションへのガイドを行います。
ウィザードは LCD メニュー - Calibration - Wizard からいつでも開始できます。ウィザー
ドを開始する前に、6.3.2 フレキシブルスチールシートの準備 をお読みください。
ウィザードでは、キャリブレーションフローにしたがって以下のステップをテストします。
セルフテスト - チャプター 6.3.4
XYZ のキャリブレーション - チャプター 6.3.5
フィラメントのロード - チャプター 6.3.8
ファーストレイヤーのキャリブレーション - チャプター 6.3.9
ウィザードを使うことは強制ではなく、開始時にキャンセルすることもできます。この場合
には、キャリブレーションフローに従って、調整を行ってください。
写真
4 -
セットアップウィザード
キャリブレーションのすべて、または一部を再度行わなくてはならない特別な状況はいくつ
かあげられます。
12
ファームウェアのアップデート時 - 完全なガイドは、チャプター 12.9 プリンター
ファームウェアのアップデート をご覧ください。
PINDA プローブの再調整時 - 6.3.6 Z をキャリブレーションする を実行し、Z
の新しい高さの測定値を保存させる必要があります。
キャリブレーションの実行中は、コンピューターとつながる USB ケーブルや、
Raspberry Pi 上で動作している OctoPrint から、プリンターを切断しておいてくだ
さい。キャリブレーション中のプリンターは、USB にて接続されたホストからの
いかなる要求にも応答せず、コミュニケーションタイムアウトとなります。このタ
イムアウトは、ホストに対して再接続を行わせ、プリンターが再起動させられてしまう原因
となってしまいます。これにより、予期しない結果でキャリブレーションが終了し、7.2.6
ファクトリーリセット が必要となることがあります。
6.3.2 フレキシブルスチールシートの準備
MK52 ヒートベッドには、キュリー温度の高いマグネットが取り付けられています。このマ
グネットによって、取り外し可能なスプリングスチールシートをしっかりと固定することが
できます。ヒートベッドの後部には、2つのピンが取り付けられています。このピンとスプ
リングスチールシートの切り欠き部分を合わせることによって、完璧な位置調整を行うこと
ができます。スチールシートを置く前に、ベッドがきれいな状態であることを確認し、異物
がないことを確認してください。絶対に直接ヒートベッドの上にプリントすることはしない
でください。
写真
5 -
ヒートベッド
MK52
ベース
パウダーコートスチールシート
スチールシートへの食いつきを最も良くするためには、シートの表面を綺麗な状態に保つこ
とが重要です。クリーニングは非常に簡単です。薬局などで販売されている イソプロパ
ノール を用いるのが最適です。これは ABS, PLA など、様々な材質に適しています(PETG
を除く。PETGの場合、食いつきが強すぎてしまうことがあります。詳細な情報は、チャプ
ター 11.3 PET を参照ください) ペーパータオルに少量のイソプロパノールを含ませ、
13
シートを拭きます。ベッドは冷却時にクリーニングを行うのが最も適していますが、予熱
(PLA) が行われた状態でも問題ありません。この際には、ベッドの表面やノズルに手を触れ
ないよう、充分に注意してください。高温時にクリーニングを行うと、アルコールはクリー
ニングを行う前に蒸発しやすくなってしまいます。イソプロパノールの代わりとして、ペー
パータオルに 温水と数滴の食器用洗剤 をしみこませて使うこともできます。変性エタノー
ル を使用するのももう一つの選択肢です。
スチールプリントシートが異なると、コーティングの厚みの違いにより、キャリブ
レーションの値が若干変化することがあります。異なる種類のスチールシートに交換
する場合には、Live adjust Z 機能を使って、最初のレイヤーの高さを確認すること
をおすすめします。
プリント毎にシートのクリーニングを行う必要はありません。重要なのは、スチール
シートに 手 汚れたツール 触れないこと です。次のプリントをすぐに行うこと
が出来るよう、シートに触れるツールには、シートと同様の方法でクリーニングを行
いましょう。
写真
6 -
スチールプリントシート
-
スムーズ
PEI
シート、
スムーズパウダーコート
PEI
、テクスチャーパウダーコート
PEI
Prusa Research によるオリジナルプリントシートは、すべて両面にシートが貼付
またはコーティングが行われています。
14
.
写真
7 -
スムーズ
PEI
シート
(
)
テクスチャーパウダーコート
PEI (
)
ボトムレイヤーの比較
6.3.2.1 両面 PEI テクスチャーパウダーコート の施された スプリングスチールシート
金属の上に直接パウダーコートを施すことで、より傷つきにくいビルドプレートとなってい
ます。もし熱されたノズルがシートにぶつかってしまったとしても、金属が熱を逃がしま
す。また、パウダーコートによって、プリントしたオブジェクト下面の見える部分は、特殊
なテクスチャー仕上げとなります。
この特殊な表面加工により、ハンドツールで与えてしまった機械的なダメージも、ある程度
は隠すことができるようになっています。表面上部の小さな粒には傷がつくことがあるかも
しれませんが、モデルの下部には痕跡は残りません。
このシートは、私たちのプリントファームで使用されています。どのような表面仕上げにな
るかを確認するには、あなたのプリンターに用いられているプリント部品をご覧ください。
6.3.2.2 両面 PEI スムーズパウダーコート の施された スプリングスチールシート
テクスチャーシートと同じ技術を用いて作られていますが、こちらのシートの PEI 粒子は
より細かいものが用いられており、表面がよりスムーズな仕上がりとなります。ガラスシー
トを使用したときと同じようなボトムレイヤーを得ることができます。
ハンドツールを使う際には充分に注意してください。この表面加工には傷跡が残ってしまい
やすく、その跡は最初のレイヤーにも反映されてしまいます。ただしこれは見た目だけの問
題で、ベッドへの食いつきなど、機能的には問題ありません。
6.3.2.3 スムーズシート が両面に貼られた スプリングスチールシート
このスチールシートは、MK2/S に使われているものと同じ PEI シートが貼られています。
15
この PEI シートは、ノズルやハンドツールの小さな傷跡が残りやすくなっています。通
常、この跡は他の部分に比べて明るい傷となり、ベッドへの食いつきなどの機能的な問題と
はなりません。もしプリントベッド全体を均一な見た目へと戻したい場合には、PEI シート
自体を取り替えることもできます。最も簡単な修復方法は、乾いたキッチンスポンジの硬い
面を使って、傷のついた部分を、円を描くようにやさしく数回こすります。
PEI シートをスプリングスチールシートに固定している産業用接着剤は、110
上の温度で軟化します。これ以上高温な環境下では、接着剤が PEI シートの下で移
動し、シート表面に小さな突起を作ることがあります。
6.3.2.4 アフターマーケットシート
MK3 は完全にオープンソースであることから、他の製造業者によって互換品が販売される
ことが予想されます。これらの製品をご購入いただく前には、インターネット上の参考情報
をお調べいただくか、オンラインサポートをご確認ください。
シートは両面がコーティングされていなくてはなりません。もし片側のみしか
コーティングが行われていない場合、スチール下面のエッジによって、ヒート
ベッドの保護塗装が剥がされ、損傷してしまう可能性があります。
6.3.3 食いつきをよくする
プリントベッドと接する面が小さく、高いオブジェクトをプリントするときのような、いく
つかの特別な状況においては、通常よりも食いつきをよくする必要があります。幸いにも、
PEI はとても耐薬品性の強い高分子であるため、シートにダメージを与えることなく、一時
的に他の食いつき不良対策製品をご利用いただくことができます。この方法は PEI にはう
まく食いつかない ナイロン などのフィラメントにもあてはまります。
このような製品をベッドに貼り付ける前に、Slic3r または PrusaControl Brim オプション
の利用を検討してください。この機能では、最初のレイヤーの接地面が大きくなります。
ナイロン混合材には、シンプルなスティックのりが効果的です。使ったのりは、ウィンドウ
クリーナーや食器用洗剤などで、後から簡単に洗い落とすことができます。
ABS のプリントには、純アセトンで取り除くことのできる、ABS ジュースを用いるとよい
でしょう。ABS ジュースを塗布したり、プリントを剥がす際には、シートにダメージを与
えることのないよう、充分に注意してください。また、これらはベッドが冷えているときに
のみ行ってください。ABS ジュースを使うと、オブジェクトはベッドにとても強く食いつ
きます。
調合済みの ABS ジュースは、私たちのオンラインショップからお買い求めいただけ
ます。ただし、配送の制約により、残念ながら UPS ではアセトンベースの製品をお
届けすることができません。したがって、UPSをご選択いただいた場合には、オン
ラインショップからはボトルとABS のみが発送されるため、お近くの薬局等から別途アセ
トンをお買い求めいただく必要があります。
16
6.3.4 セルフテスト (キットのみ)
セルフテストのルーティーンは、組み立て時や電子部品の接続時などによくあるミスを確認
すること、また組み立て後に起こりうるあらゆるエラーを示すことを目的としています。
LCDパネルの Calibration メニュー Selftest から実行することができます。組み立て済プ
リンターでは、この作業がすでに行われているため、必要ありません。
このルーティンを開始すると、一連のテストが実行され、各ステップの進行状況と結果が
LCD に表示されます。エラーが検出された場合は、セルフテストが中断されます。エラー
の原因は、トラブルシューティングから確認してください。
セルフテストは単なる診断ツールですが、テストが失敗してもプリンターはプリン
トを試みます。エラーが出た箇所が確実に正しい場合には、プリントを続行してく
ださい。
テスト内容は、以下の通りです。
エクストルーダー / プリントファン のテスト
ヒートベッド / ホットエンド の配線のテスト
XYZ モーター の配線と機能のテスト
XY軸 の長さテスト
XY ベルト の張力テスト
ベルトプーリー の緩みテスト
フィラメントセンサー のテスト
6.3.4.1 セルフテストエラーメッセージと解決策(キットのみ)
Front print fan/ Left hotend fan - Not spinning:
プリントファンのケーブルとホットエンドファンのケーブルが正しく配線されてい
ることを確認してください。両方のケーブルが EINSY ボードに正しく接続されてい
ることを確認してください。
Please check/ Not connected - Heater/ Thermistor:
ホットエンドのヒーターケーブルとサーミスタケーブルの配線が正しいか確認して
ください。両方が EINSY ボードに正しく接続され、逆に付いていないかを確認して
ください。
Bed/Heater - Wiring error:
ヒートベッドとホットエンドの電源ケーブルが逆に付いていないか、またはホット
エンドとヒートベッドの両方からのサーミスタケーブルが EINSY ボードに逆に取り
付けられていないかを確認してください。
Loose pulley - Pulley {XY}:
ベルトプーリーが軽く緩んでおり、モーターシャフトの上でスリップしていること
を示しています。最初にシャフトのフラットな部分のグラブねじを締めてから、2
目のグラブねじを締めてください。
17
Axis length - {XY}:
プリンターは、プリントヘッドの端から端まで 2回動くことによって軸の長さを測
定します。示されている値が、物理的な長さと異なる場合は、プリントヘッドの動
きが妨げられている可能性があります。プリンターの電源を切った時、プリント
ヘッドがスムーズに動くかどうかを手で確認してください。
Endstops - Wiring error - Z:
PINDAプローブの配線が正しいかどうかを確認してください。このルーティーン
は、PINDAプローブ が誤作動しているか、正しく応答していないことを示します。
正しく EINSY ボードに接続されているかを確認してください。
Endstop not hit - Motor Z:
PINDAプローブがベッドを検知するまで、プリントヘッドが Z の一番下まで移動
できなかったことを示しています。障害物がないかどうかを確認してください。
Please check: Filament sensor - Wiring error:
フィラメントセンサーケーブルの配線が損傷していないか確認してください。 一端
がフィラメントセンサーに接続され、もう一端が EINSYボードの正しいスロットに
接続されていることを確認します。
6.3.5 XYZ をキャリブレーションする(キットのみ)
オリジナル Prusa i3 MK3 にはフルメッシュベッドレベリング機能が付いていま
すが、これを行うには、まずノズルの先端と PINDA (Prusa INDuction
Autoleveing) プローブの距離をキャリブレーションする必要があります。この作
業はとても簡単です。少しずつ進んでいきましょう。
XYZ キャリブレーションルーティンの目的は、XYZ の歪みを測定し、正しくベッドレ
ベリングするために、プリントベッド上の4つのキャリブレーションポイントの位置を見つ
けることです。LCDパネルの Calibration menu から XYZ calibration を実行することがで
きます。組み立て済プリンターでは、このキャリブレーション作業がすでに行われているた
め、必要ありません。
1回目のキャリブレーション (最初の4点が確認される動作) の間には、通常の
コピー用紙 (例えば、それぞれの梱包箱に同梱されているチェックリストシー
トなど) を置き、ノズルの下に保つようにします。この作業中、もしノズルが
紙に引っかかった場合には、プリンターの電源を切り、PINDA プローブの位
置を若干下げてください。PINDA プローブの応答グラフについては、
6.3.10.2 プロープの高さを確認する (キットのみ) をご確認ください。紙は
キャリブレーションプロセスの結果に影響しません。ノズルはプリントベッ
ドに触れないようにし、何があってもベッドが歪んでしまわないようにしな
くてはなりません。これらすべてが正しく行われたら、キャリブレーション
の作業を続行してください。
18
この作業を開始すると、3回のキャリブレーションで一連の測定が行われます。最初のキャ
リブレーションでは、スチールシートを取り付けていない状態 で行います。ノズルがプリ
ントベッドに組み込まれている 4つのセンサーポイントを、プリントベッドに触れないよう
に注意深く検索しはじめます。2回目のキャリブレーションでは、センサーポイントの位置
が改善されています。3回目のキャリブレーションでは、スチールシートを取り付けた状態
で行い、9つのセンサーポイントより上の高さを測定し、測定値は参考のため、不揮発性メ
モリに保存されます。これで Z のキャリブレーションは終了です。
XYZ キャリブレーションの開始時には、X Y は一旦ホームポジションに戻ります。
その後、 Z は上部フレーム両端のストッパー部分に当たるまで移動し始めます。
プリントヘッドが Z の上にあることを確認し、Z ステッパーモーター のスキップ音が
聞こえるのを確認してください。この作業で確認できることは、1) X が完全に平行であ
ること、2) プリントノズルがプリントベッドからの距離を正確に認識することです。プリ
ントヘッドが Z の上部ストッパーに接触しなかった場合、プリンターはプリントノズル
からプリントベッドまでの距離を認識することができず、1回目の XY キャリブレーショ
ンを行なっているときに、プリントノズルがプリントベッドに当たってしまう可能性があり
ます。
XYZ キャリブレーションの手順では、"Please clean the nozzle for calibration. Click
when done."
というメッセージが表示されます。
このメッセージに従わず、プリントノズルにプラスチックの破片が残っていると、破片がプ
リントベッドに触れたり、 PINDA プロープがプリントベッドから離れたり位置がずれてし
まい、正しく PINDA プロープが動作せず、キャリブレーションが失敗してしまう場合があ
ります。.
キャリブレーションが問題なく完了すると、測定値は後ほど調整できるために保存されま
す。もし軸が垂直、またはわずかに傾いている程度であれば、プリンターが最高の精度で作
動するため、調整する必要はありません。詳しくは、 8 高度なキャリブレーション のチャ
プター 8.3 XYZ キャリブレーション詳細の表示 (オプション) を参照ください。
6.3.5.1 XYZ キャリブレーション エラーメッセージ と解像度を調整する (キットのみ)
1) XYZ calibration failed. Bed calibration point was not found.
キャリブレーションのプロセスで、ベッドのセンサーポイントを見つけられません
でした。この場合、プリンターはセンサーポイントの近くで停止し、すべてのセン
サーポイントを検出できていません。プリンターが正しく組み立てられているこ
と、すべての軸が問題なく動いていること、プーリーが滑っていないこと、プリン
トノズルが汚れていないことを確認してください。すべて問題なければ、ノズルと
プリントベッドの間にコピー用紙を置き、XY キャリブレーションを再実行し、プ
リントノズルとプリントベッドが触れていないことを確認します。ノズルが汚れて
いなくても、ノズルと紙の間に接触がある場合は、PINDA プローブのねじを緩め若
干下へずらし、XY キャリブレーションを再実行する必要があります。
19
2) XYZ calibration failed. Please consult the manual.
センサーポイントは、正しいポイントから離れた位置にあります。上記 1) の指示に
従ってください。
3) XYZ calibration ok. X/Y axes are perpendicular. Congratulations!
よくできました。プリンターが正確に組み立てられました。XY は垂直です。
4) XYZ calibration all right. X/Y axes are slightly skewed. Good job!
よくできました。XY は正確に垂直ではありませんが、全く問題ないでしょう。
ファームウェアは、プリント中に XY が自動的に修正されるので、四角いオブ
ジェクトをプリントするときでも、直角に正しくプリントされます。
5) XYZ calibration all right. A skew will be corrected automatically.
XY軸
を再度直角に修正することをおすすめします。ファームウェアは XY が自由
に動く限り通常のプリント中に歪みを修正し、プリンターは正しくプリントされま
す。
メッシュベッドレベリングを行う際、以下のエラーがディスプレイに表示されることがあり
ます。
1) Bed leveling failed. Sensor disconnected or cable broken. Waiting for reset.
PINDA プローブの配線が、EINSY PAMBoボードに正しく接続されているか確認し
てください。正しく接続されている場合、PINDA プローブが破損しており、交換す
る必要があります。
2) Bed leveling failed. Sensor didn’t trigger. Debris on nozzle? Waiting for reset.
これは PINDA センサーが機能しなくなった場合や、プリンターの機械 (プーリース
リップなど) に問題が発生した場合に、ノズルをプリントベッドにぶつからないよう
にするための安全チェックです。このチェックは、プリンターが平らでない所に置
かれた場合にも起動されます。Z のレベルを上げ、再度やり直すことを最優先さ
せてください。
XY キャリブレーションの終了時に、プリンターは 9つのベッドセンサーポイント
の上部にある基準高さを測定し、不揮発性メモリに保存します。通常のベッドレベ
リング中は、PINDA プローブが基準値から 1mm を超えると反応しないため、ベッ
ドキャリブレーション中に、ノズルが基準値よりも 1mm 以上下に動くことができま
せん。
プリンターを移動した場合、Z のキャリブレーションを再実行し、プリンターを
20
/