Tsubaki Linipower Jack ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
SJW01.07TS
2021.11.1 発行
つばき
リニパワージャッキ
取扱説明書
株式会社 椿本チエイン
おねがい
この取扱説明書は、実際にご使用いただくお客様のお手元に
確実に届くよう、ご配慮ください。
この取扱説明書はSI{重力}単位で記載しています。
}内の数値は参考値です。
ご注意
特殊仕様の場合は、一部本書と異なる場合があります。
★印の項目については添付の納入図面をご参照ください。
※標準仕様は納入図を添付しておりませんので必要に応じ
カタログ又はホームページでご確認下さい。
と記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。
いずれも重要な内容を記載しておりますので必ず守ってください。
つばき
リニパワージャッキ
安全上のご注意
ご使用(据付け、運転、保守、点検等)の前に、必ずこの取扱説明書とその他の付属書類をすべて
熟読し、正しくご使用ください。機器の知識、安全の情報そして注意事項のすべてについて習熟して
からご使用ください。お読みになった後は、お使いになる方がいつでも見られるところに必ず保管し
てください。
この取扱説明書では、安全注意事項のランクを「危険」「注意」として区別してあります。
尚、
本体に負荷が作用しているときにブレーキの解放を絶対に行わないでください。負荷が作用している状態
でブレーキを解放すると吊り下げ物が落下したり、可動部が不意に動きだすことがあります。
モータ付やリミットスイッチ付等の電気オプション付のリニパワージャッキを爆発性雰囲気中で
使用しないでください。引火、爆発、火災、けがのおそれがあります。
・人員輸送用装置に使用される場合には、装置側に安全のための保護装置を設けてください
装置暴走による人身事故や、装置破損のおそれがあります。
・昇降装置に使用される場合には、装置側に落下防止のための安全装置を設けてください。
昇降体落下による人身事故や、装置破損のおそれがあります。
・労働安全衛生規則第2遍第1章第1節一般基準を遵守してください。
・製品の据付け、取り外し、保守、点検等の際には、取扱説明書に従って作業してください
・電気配線にあたっては、電気設備基準、内線規定等の法規とともに、取扱説明書に示す注意事項を
必ず守ってください。特にアースについては感電防止に重要ですので、確実に実施ください。
・事前に必ず元電源を切り、また不慮にスイッチが入らないようにしてください。
・作業に適した服装、適切な保護具(安全眼鏡、手袋、安全靴等)を着用してください。
・リニパワージャッキの銘板、及び外形図、カタログ等の仕様範囲外で使用しないでください。
けが、装置破損等のおそれがあります。
・適正な電源電圧の範囲内でご使用ください。範囲外でのご使用はモータの焼損、火災の原因となります。
・リニパワージャッキの開口部に指や物を入れないでください。
けが、装置の破損、感電等のおそれがあります。
・部品の摩耗、寿命等により機能、性能が低下することがあります。取扱説明書に従って定期的に
点検を行い、機能、性能不良のときはお求めの販売店を通じて修理をご用命ください。
・損傷したリニパワージャッキを継続使用しないでください。
けが、装置の破損、火災等のおそれがあります。
・銘板を取り外さないでください。
・品質保証は、当社が定めた選定基準による必要能力を満足するジャッキが使用されていること、
また定められた環境条件、保守状態で使用されている場合のみ有効です。
・お客様による製品の改造は、当社の保証範囲外ですので、責任を負うことができません。
  
  
  
:取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡又は重傷を受ける
可能性が想定される場合。
:取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、中程度の傷害や軽傷を
受ける可能性が想定される場合及び物的傷害だけの発生が想定される場合
1
このたびは、つばきリニパワージャッキをお買い上げいただき、まことにありがとうございます。
この取扱説明書は、据付けから保守にいたるまでを述べていますので、ご熟読の上、リニパワージャッキを
最大限有効にお使いいただけるよう、ご活用ください
尚、この取扱説明書で、不明な点がありましたらご購入頂いた販売店もしくは当社営業所までお問い合わせ
ください。又、お問い合わせに際しては、本体銘板の記載内容をご連絡ください。
-目次-
1.開梱時のチェック‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P2
2.運搬‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P2
3.据付‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P3
4.運転‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P5
5.保守・点検‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P5
6.トラブルシューティングガイド‥‥‥‥‥‥‥P7
7.基本構造図‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P8
8.オプション
(1)カウンタLSユニット‥‥‥‥‥‥‥P10
(2)位置検出ユニット‥‥‥‥‥‥‥‥・・P13
(3)各機器仕様‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥・・P15
(4)モータ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥…P17
(5)ギヤモートル‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥…P26
9.保証‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥P30
2
毎度お引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
本取扱説明書の内容に関して万全を期していますが、万一不明な点、誤り、記載漏れ等にお気づきの時はご購入い
ただきました販売店もしくは末尾に記載の最寄りの当社営業所までご連絡ください。
尚、本取扱説明書の内容は製品の改良のため変更する場合があります。
1.開梱時のチェック
1.けがのおそれがありますので天地を逆に開梱しないでください。
2.リニパワージャッキ(以下ジャッキと略す)がお手元に届きましたら、まず下記の点をお調べください
(1) ご注文いただいた製品とお届けした製品が合っているか、注文いただいたオプション部品が付属し
ているか、品物に添付している納品書と照らし合わせて点検ください。
(2) 輸送中の破損や、ボルトなどの緩みが無いか。
万が一、不具合や不足品がありましたら、お手数ですが、ご購入いただいた販売店までご連絡ください。
上図内※印のある項目は機種によっては記載が無い場合がございます。
お問い合わせ頂く場合は本体銘板の【TYPE【MFG No.】(もしくは【TEST No】)【DRAWING No】
を確認して頂くと当社対応がスムーズに行えます。
また、現品返却頂く場合におきましても、ご購入頂いた販売店に【TYPE【MFG No.】
(もしくは【TEST No】)【DRAWING No】をご連絡頂きます様お願い申し上げます
2.運搬
1.基本容量49.0kN{5tf}以下のジャッキのネジカバーは硬質塩化ビニール製パイプを使用しています.
パイプを利用しての吊り上げ、運搬等はしないでください。 破損、落下のおそれがあります。
2.吊り金具があるジャッキは必ず吊り金具を使用してください。ただし機械に据付けた後、吊り金具で機
械全体を吊り上げることは避けてください。吊り上げる前に梱包箱、外形図、カタログ等により、
ジャッキの質量を確認し、吊り具の定格荷重以上のジャッキは吊らないでください。
吊り金具の破損や落下、転倒によるけが、装置破損のおそれがあります。
3.梱包された状態では、長手方向に重量バランスが悪いので運搬の際は注意ください。
3
3.据付
1.据付場所、雰囲気
使 屋内で雨や水のかからない場所
周囲の雰囲気 粉塵は一般工場程度
使用温度範囲 ※-15℃~80
湿 85%以下
※特殊仕様の場合、使用環境や使用周囲温度などの使用条件が異なる場合がありますので、納入図面を
ご確認下さい。
2.ジャッキの周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。
冷却が疎外され、異常過熱によるやけど、火災のおそれがあります。
3.ジャッキには絶対に乗ったり、ぶら下がったりしないでください。けがのおそれがあります。
4.JWM(台形ネジタイプ)は、ネジ軸に抜け止めを設けておりませんので、ストローク範囲を越えると
ネジ軸は抜け落ちます。
JWB(ボールネジタイプ)、JWH(ハイリードボールネジタイプ)はネジ軸の自重で回転落下します。
また、JWB,JWHのトラベリングナット仕様のトラベリングナットは自重で回転落下します。
据付時にはネジ軸またはトラベリングナットが回転・移動しないように考慮してください
5.負荷が作用している状態で、JWB(ボールネジタイプJWH(ハイリードボールネジタイプ)を
入力軸から手動操作しないでください。負荷により入力軸が回され危険です。負荷慣性力により入力
が回されるおそれがあります。
6.ジャッキは開放構造の為、ケース内部グリースがネジ軸部分より流出するおそれがあります。食品機械
等で油気を嫌う装置では、グリースの飛散・落下に備えて、油受け等の損害防止装置を取付けてください。
油洩れで製品等が不良になるおそれがあります。
7.モータ、減速機、ジャッキなどの据付に当たっては、適正な据付が行えるよう剛性が高く、
最大荷重が加わっても据付時の心出し精度が狂わない安全率を見込んだ強固な架台を用意してください。
また、入力軸と伝動軸の接続にはフレキシブルカップリング等を使用し心出しを確実に行ってください。
(図1)
図1
8.フローティングシャフトで駆動する場合には、回転速度より振動がきたり、作不良になりますで、
シャフトの剛性、カップリングのバックラッシも十分検討ください。
9.ネジカバーやネジ軸を架台に通す穴は、ジャッキ据付面と架台との接触面積を大きくとれるように、
なるべく小さな穴にしてください。
10.ジャッキ取付け用ボルトサイズは表1にしたがってください。取付けボルトの強度区分
8.8以上のものを使用ください。
但し、図2のように取付けボルト自体に荷重がかかる場合には強度区分10.9以上のものを使用し、
取付け部材強度に見合ったボルトねじこみ深さを考慮ください。
使
15
80
とを
、ジ、まリン
、ト
温度さい
4
表1 取付けボルトサイズ
11.ネジ軸端に先端金具を取付ける場合には、軸端のネジ部に緩み止めを施してください。
ネジ軸には回転トルクが働き、先端金具が抜け落ちますので下記内容を実施ください。
1)ネジ緩み止めの接着剤を塗布ください。接着剤として、表2のような銘柄の物
または相当品を使用してください。接着剤塗布時には各メーカの取扱注意などを遵守してください。
2)止めネジ(とがり先もしくはくぼみ先)を設けてください。
止めネジのサイズはカタログの先端金具形状(寸法図)を参照ください。
3)周囲が高温になる場合や、振動衝撃などが加わる場合は、止めネジの代わりにストレートピンなどを打
ち込んでください。
12.ネジ軸(トラベリングナット仕様はナット)には負荷に伴って回転力が生じますので回転防止が必要です。
先端部を接続しない状態で動かす場合やロープ等を引っ張る場合には、回り止め仕様(回転防止機構付)
ご使用ください。
場合も当て止めは止めを行い内部に重大な損傷を起す。
14.ジャッキに加わる荷重は、ジャッキのネジ軸と同軸上に作用するよう
にしてください。作用方向や位置が不適切ですとジャッキに曲げ荷重
や横荷重が加わり破損のおそれがあります。(図3) 横荷重などが
加わる場合は、ガイドを設けてジャッキが直接横荷重や曲げモーメン
を受けないように配慮してください
15.使用ストロークに対しジャッキのストロークは余裕をもっていること
確認してください。ジャッキのストローク範囲以上に使用しますと
ネジ軸の脱落によるけが、装置、ジャッキの破損を招きます。
16.ストロークを規制するために設置するリミットスイッチは、ジャッキ
惰行量を見込んで設定ください。惰行量は、据付方向、運搬物重量
によって変わってきますので最大の惰行量を見込んでください。
万一を考慮して、ストローク範囲内に機械的な外部ストッパーの
設置をお願いします。
取付穴 ボルトサイズ
002 4-φ7 M6
005 4-φ7 M6
010 4-φ9 M8
025 4-φ11
M10
050 4-φ18
M16
100 4-φ22
M20
150 4-φ22
M20
200 4-φ26
M24
300 4-φ33
M30
500 4-φ42
M39
メーカ
日本ロックタイト (株) #262、271
スリーボンド (株) #1307N
図3
表2 ネジ緩み止め接着剤
図2
取付けボルト
5
4.運転
1.ジャッキに作用する荷重は静的、動的ともにジャッキの基本容量を超えないことを確認ください。
2.ジャッキ運転状態で、減速部の表面温度が-15℃~80℃であることを確認ください。トラベリング
ット仕様の場合は、ナットの表面温度も上記の範囲に入っていることを確認ください
3.最大入力回転速度は、1800r/min です。但し、最大許容入力容量を超えないでください
4.連続運転はできません。負荷時間率( 運転時間÷(運転時間+休止時間)]は30分単位でJWM
(台形ネジタイプ)において20%以内、JWB(ボールネジタイプ、JWH(ハイリードボールネジタイ
プ)は30%以内です
5.駆動源の起動トルクは、通常運転トルクの200%以上を確保してください。
6.氷点下でのご使用時には、グリースの粘性変化等により効率が下がりますので駆動源に余裕があること
確認ください。
7.JWM(台形ネジタイプ)は計算上セルフロックを有していますが、振動、衝撃等によりセルフロックが
効かない場合があります。装置が必要です。Jネジタイプ)、JWH
(ハイリードボールネジタイプは、効率が良いため保持には保持トルクを上回るブレーキ装置が必要です。
8.運転中は入力軸、軸等へは絶対に接近又は接触しないでください。巻き込まれ、けがのおそれがあります。
5.保守・点検
1.ネジ軸、減速部にはグリースをあらかじめ給脂してお納めしていますのでそのまま使用してください。推奨
グリース銘柄を表3に示します。通常使用でのグリース交換サイクルは、6ヶ月毎ですが、使用頻度・条件
などによって異なってきます(過酷な条件下で使用される場合は、自動給脂などをおすすめします)給脂
サイクルを表4に示します。
※特型仕様の場合は出荷時の封入グリースが異なる場合がありますので、納入図面をご確認下さい。
2.ジ軸への給脂は古いグリースをブラシ等で掃きとった後グリースガン及びブラシ等で直接ネジ軸に塗布
してください。給脂量は表5を参照ください
表4 給脂サイクル
使
メーカ名
(株)椿本チエイン JWGS100G
出光興産(株) ※ダフニーエポネックス SR
NO.
日本グリース(株) ニグルーブ EP-1K
エクソンモービル(有 モービラックス EP NO.1
コスモ石油ルブリカンツ(株)
コスモグリースダイナマックス EP
NO.
1
昭和シェル石油(株) シェルアルバニヤ EPグリース
使用頻度 給脂サイクル
台形ネジ軸 ボールネジ軸 減速部
50~100回/日 1ヶ月 3ヶ月 3ヶ月
10~50回/日 3ヶ月 3ヶ月~6ヶ月 3ヶ月~6ヶ月
1~10回/日 6ヶ月~1 6ヶ月~1年 6ヶ月~1年
表3 推奨グリース
出荷時の封入
グリースです。
注) JWGS100G は、
100g 容器で別売
しています。
6
表5 給脂量
3.JWM025、JWB025、JWH025以上の機種の減速部にはグリスニップルと六角穴付きプラ
が取付けられています(図4)グリースを給脂する際には、六角穴付きプラグを外し、
グリスニップルから入れたグリースが、取外した六角穴付きプラグの穴からあふれ出るま
グリースを給脂してください。(図5)
その後、六角穴付きプラグにグリースが洩れないようシールテープを巻き直して
しっかり締め付けてください。
4.JWB(ボールネジタイプ)、JWH(ハイリードボールネジタイプ)の上部のベアリングへの給脂は、
6ヶ月毎にギヤケースカバーについているグリスニップルより行ってください。
JWB010、JWH010以下のジャッキにはその必要はありません。
※特型仕様の場合はグリスニップルの位置が「図4」とは異なる場合がありますので、納入図面を
ご確認下さい。
5.ジャッキをご使用中は、ネジ面の状態やバックラッシ等を定期的に点検していただくようお願いします
JWM(台形ネジタイプ)は、ネジ軸とナットの軸方向のバックラッシがネジピッチの1/4になった時が
交換の目安です。
JWB(ボールネジタイプ)、JWH(ハイリードボールネジタイプ)の場合、
ネジ面に摩耗による金属粉が見られるようになりますと寿命です。
また、ギヤ系のバックラッシ(入力軸とウォームホイル間のガタ)
がH速度で入力軸の回転角で30°を超えた時、L速度については
60°を超えた時にギヤ系の交換が必要です。(図6の角度C)
いずれの場合も、交換時期を過ぎて使用し続けますと、ネジ軸、
入力軸の回転不良、さらにネジ軸または、トラベリングナットの
急落下につながるおそれがあります
塗布量 初期封入量
ネジ軸
(ストローク100mm当たり) 減速部
002 5g 35g
005 5g 35g
010 5g 80g
025 10~15g 170g
050 10~15g 370g
100 20~30g 470g
150 20~30g 700g
200 40~50g 830g
300 40~50g 2600g
500 50~100g 5500g
グリース給脂
グリース
グリース
グリスニップル
六角穴付きプラグ
図6 入力軸バックラッシ
図4 グリスニップル位置 図5 給脂方法
7
6.トラブルシューティングガイド
ジャッキのトラブルのほとんどが潤滑不良や選定不良、据付不良に起因しております。万が一トラブルが
発生した場合はこのトラブルシューティングガイドに沿って適切な対策処置を実施ください。
表6 トラブルシューティング表
トラブル
原因
対策
ギヤケース破損
1.過負荷
2.不適切な支持
3.衝撃
・負荷を軽くするかジャッキを適正な容量のものに変更してく
ださい。
・ジャッキをしっかりした架台に取付け正確な心出しを行って
ください。
・衝撃が加わらないように緩衝装置を取付けてください。
入力軸破損
1.心出し不良
2.過剰オーバハングロード
3.過負荷
4.衝撃負荷
5.過剰入力
筒カップリング等の使用は、軸の破損を起こし易くなります。
フレキシブルカップリングをご使用ください。
・必要とされる同心度に調整してください。
・カタログ値以下となるよう調整してください。
・ギヤケース破損の1を参照してください。
・衝撃負荷が加わらないように安全装置を併用ください。
・数台のジャッキを直列に接続するとき、最初のジャッキの入
力軸には、軸強度による制限が生じます。カタログ値を超え
るようでしたら負荷を軽くするか、大きな容量のジャッキに
変更してください。
ベアリング破損
1.過負荷
2.過剰オーバハングロード
3.カップリング心出し不良
4.カップリング軸方向調整
5.ウォームホイル用
ベアリングへの外力の
作用
6.潤滑不良
7.衝撃荷重
・ギヤケース破損の1を参照してください。
・入力軸破損の2を参照してください。
・入力軸破損の1を参照してください。
・入力軸に軸方向の荷重が加わらないようにカップリングの
位置と長さを調整してください。
・ベアリングには、規定の予圧を与えてありますが、負荷が
接続されていない場合入力軸は自由に回すことが出来ま
す。これが重たい場合、入力軸の軸方向になんらかの力が
加わっている可能性がありますので取り除いてください。
・本取扱説明書の9.保守・点検の項を参照し必要な潤滑を
行ってください。
・入力軸破損の4を参照してください。
異常摩耗
1.過負荷
2.潤滑不良
3.調整、据付不良
・ギヤケース破損の1を参照してください。
・ベアリング破損の6を参照してください。
・負荷はネジ軸と同軸上に作用するようにしてください。
ボールナットの
破損、異常摩耗
1.過負荷
2.調整・据付不良
3.潤滑不良
4.選定不良
・ギヤケース破損の1を参照してください。
・負荷はネジ軸と同軸上に作用するようにしてください。
・ベアリング破損の6を参照してください。
・カタログの寿命と負荷の関係を再確認願います。
ネジ軸の破損、
異常摩耗
ネジ軸からの異音
1.過負荷
2.調整・据付不良
3.横荷重
4.潤滑不良
・ギヤケース破損の1を参照してください。
・ボールナットの破損の2を参照してください。
・横荷重が加わらないようにガイドなどを設置してください。
・ベアリング破損の6を参照してください。
ギヤケース表面
温度の異常
80
℃を超える)
1.過負荷
2.潤滑不良
3.心出し不良
・ギヤケース破損の1を参照してください。
・ベアリング破損の6を参照してください。
・入力軸破損の1を参照してください。
・ネジ軸破損の3を参照してください。
8
7.基本構造図参考)
< 台形ネジタイプ基本構造 >
番号
部品名 数量
ギヤケース
ギヤケースカバー
入力軸カバー
ネジ軸
入力軸(ウォーム)
ウォームホイル
ネジカバー
ブッシング
ベアリング
10
ベアリング
11
オイルシール
12
シム
13
止め輪
14
アダプター
15
先端金具
16
トラベルフランジ
17
メクラブタ
18
ガイドキー
19
ガイドナット
20
グリスニップル
21
六角穴付ボルト
22
六角穴付止めネジ
23
スプリングピン
24
六角穴付プラグ
9
< ボールネジタイプ基本構造 >
番号
部品名 数量
ギヤケース
ギヤケースカバー
入力軸カバー
ネジ軸
入力軸(ウォーム)
ウォームホイル
ネジカバー
ブッシング
ベアリング
10
ベアリング
11
オイルシール
12
シム
13
止め輪
14
アダプター
15
先端金具
16
トラベルフランジ
17
メクラブタ
18
ボールナット
19
抜け止め板
20
ガイドナット
21
グリスニップル
22
六角穴付ボルト
23
六角穴付止めネジ
24
スプリングピン
25
六角穴付プラグ
10
8.オプション
(1)カウンタLSユニット
カウンタLSユニットは、2個のマイクロスイッチを内蔵しており、ジャッキのストロークを
ギヤ機構を通してストライカとマイクロスイッチの働きにより検出することができます。
カウンタLSユニットの表示は入力軸1回転で表示の数字が1変化します
カウンタLS内マイクロスイッチ諸元
AVT3254 (パナソニック㈱) 相当
電気構成 AC250V 3A cosφ=0.4)
接点構成 1C
■一般注意事項
1. カウンタLSユニットは工場出荷時に動作試験をしていますがストロークの調整等を行っておりま
せんので相手側装置に取付けた上で必ずストロークの調整を行ってください。ストロークの調整は、
ャッキの惰行を考慮して設定を行ってください。調整後に、入力軸を固定したままネジ軸を回転させま
すと設定が狂うことになります。ネジ軸を回転させないようにしてください。(トラベリングナット仕
様の場合は、ナットを回転させないでください)
2. カウンタLSユニットは精密部品を内蔵しておりますので衝撃や振動を加えない様に注意をしてく
ださい。
■結線
1. 配線距離が長いと信号の減衰量が大きくなりますのでご注意ください
2. 本体及び、信号線のシールド線は、確実に接地工事を行ってください
3. 信号線と動力線は、離して設置してください。周囲にノイズの発生源となるような物がある場合、
ノイズフィルターを入れる、信号線をシールドする等の処置を施してください。
4. カウンタLSユニットについているコネクタに合った線径のケーブル(適用線径φ12.5~φ14.5)を
使用ください。線径が小さい場合やバラ線を入れられる場合、防水能力がなくなりますのでご注意く
ださい。
5. 雨や水のかかる場所での配線作業を行われる場合、カウンタLSユニットの中に水の浸入が無いよ
に配慮してください。動作不良の原因となります。
11
■カウンタLSの設定方法
カウンタ LS ユニットは表示文字が 9999 から 0000 へ桁上り時にマイクロスイッチが NC 接点から
NO 接点へ切替わり、1999 から 2000 へ桁上り時に NO 接点から NC 接点へ切替わります。
ストロークの長い製品に使用する場合、表示カウント 9999 から減算方向へ 2000 までの間で設定
いただくことにより全てのストローク範囲で使用可能です。
Ⅰ:設定前準備
1. カバーを取り外します。カウンタ LS ユニット内部の側面に表示部があります。
貼付シールにてリセットボタンAをご確認ください
2. 動作回路への配線を行ってください。
3. リセットボタンを矢印方向にスライドさせながら押しみ、押し切ったでさらに矢方向
にスライドさせロック状態にしてください。ロック状態とは、リセットボタンが下がり表示文字
0000 でキープされた状態を言います。
Ⅱ:押し上げ用設定時
1. 前進側の設定を行います。ジャッキを前進させて目標の位置まで動かして下さい。
目標の位置に達したらジャッキを停止し、表示部のリセットボタンのロックを解除して下さい
2. 前進側スイッチの動作確認を行います。少し逆転させてから、再度設定位置まで動作させ、マイクロ
スイッチが信号を出力することを確認して下さい。
3. 次に後退側の設定を行います。ジャッキを後退させて目標の位置まで動かして下さい
目標の位置に達したらジャッキを停止し、表示部のリセットボタンのロックを解除して下さい
12
4. 後退側スイッチの動作確認を行います。少し逆転させてから、再度設定位置まで動作させ、マイクロ
スイッチが信号を出力することを確認して下さい。
5. 前進側 及び 後退側の設定が完了しましたら、再度の設定位置で停止する事を確認して下さい
確認が終わりましたら全て完了となります。
Ⅲ:吊り下げ用設定時
1. 前進側の設定を行います。ジャッキを前進させて目標の位置まで動かして下さい。目標の位置に達
たらジャッキを停止し、表示部のリセットボタンのロックを解除して下さい。
2. 前進側スイッチの動作確認を行います。少し逆転させてから、再度設定位置まで動作させ、マイクロ
スイッチが信号を出力することを確認して下さい。
3. 次に後退側の設定を行います。ジャッキを後退させて目標の位置まで動かして下さい
目標の位置に達したらジャッキを停止し、表示部のリセットボタンのロックを解除して下さい
4. 後退側スイッチの動作確認を行います。少し逆転させてから、再度設定位置まで動作させ、マイクロ
スイッチが信号を出力することを確認して下さい。
5. 前進側 及び 後退側の設定が完了しましたら、再度の設定位置で停止する事を確認して下さい
確認が終わりましたら全て完了となります。
(注意事項)
・製品構造上、最上桁(千の位)の表示文字 9~7 はマイクロスイッチアクチュエータの落込溝が切られて
おり表示文字は表記されておりません。
13
(2)位置検出ユニット
位置検出ユニットは、最大以下の3種類の位置検出機器を内蔵しております
マイクロスイッチ 4個
ポテンショメータ 1個
ロータリエンコーダ 1個
構造
本図は、マイクロスイッチ、ポテンショメータ、ロータリエンコーダを組み込んだユニット図です。
一般注意事項
1.マイクロスイッチは工場出荷時に動作試験をしておりますが、マイクロスイッチによるストロークの調
は行っておりませんので、相手側装置に取付けた上で必ずストロークの調整を行ってください。
調整後にネジ軸固定のままロッドを回転させますと設定が狂うことになります。
ロッドを回転させないようにしてください。
2.位置検出ユニットは、精密部品を内蔵しておりますので衝撃や振動を加えない様に注意をしてください
3.LSカムを止めビスにて固定した後、LSカムを強く回さないでください、
内蔵減速機を破損させるおそれがあります。
ッド
ロータリエンコーダ
端子台
マイクロスイッチLS3
マイクロスイッチLS1
SCL14B
適用線径 φ12.5~φ14.
カップリング
14
■結線
1.各機器より端子台へは結線済ですので、各機器への結線は、ユニット内設置の端子台をご使用ください
2. 配線距離が長いと信号の減衰量が大きくなりますのでご注意ください。
3. 本体及び、信号線のシールド線は、確実に接地工事を行ってください。
4. 信号線と動力線は、離して設置してください。周囲にノイズの発生源となるような物がある場合
ノイズフィルタを入れる、信号線をシールドする等の処置をしてください。
(ロータリエンコーダの配線には、シールド線をご使用ください
5. 位置検出ユニットについているコネクタの適合ケーブル径に合った線径のケーブルを使用ください。
線径が小さい場合やバラ線を入れられる場合、防水能力がなくなりますのでご注意ください。
適合ケーブル径;SCL14B(φ12.5~φ14.5)
6. 雨や水のかかる場所での配線作業を行われる場合、位置検出ユニットの中に水の浸入が無い様、
ご配慮ください。動作不良の原因となります。
7. 線後、カバー取付用のボルトが確実に締結されるているか確認ください。水のかかる環境下でご使用の場
は特に注意が必要です。
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(3)各機器仕様
マイクロスイッチ(オプション記号K2又はK4)
※特殊仕様の場合は、マイクロスイッチの型番、仕様、個数等が異なる場合がありますので、
納入図面をご確認下さい。
内部LSの設定(オプション記号;K2又はK4)
位置検出ユニットには、内部LSとして2個または4個のマイクロスイッチを内蔵できます。
ストロークは、ネジ軸の回転を減速機構を通してカムの回転角に変換することにより、カムが所定位置
でマイクロスイッチを作動させることで調整できます。
1. ストロークを調整する場合は、結線が正しく行われているかどうかを確認してください。
2. ストローク中央付近で、ロッド前進で前進限マイクロスイッチがカムにより動作し、停止すること、
ロッド後退で後退限マイクロスイッチがカムにより動作し、停止することを確かめください。
3. マイクロスイッチが作動してから、ロッドが停止するまで僅かですが惰行があります。
マイクロスイッチの作動位置調整は、この惰行を見込んで手前にて設定してください
4. 回転式カムは、減速機に直結したシャフトに2本の6角穴
付き止めビスにて固定されています。設定には、この2本
の止めビスを緩めてカムを回転させて調節をしてください。
このビスを緩めずに無理やりカムを回転させると内蔵減速
機を破損させるおそれがあります。
(六角棒レンチ{呼び 2}を用意ください。
5. カムの設定は、一番奥のカムから順に行ってください。
(手前のカムから設定されますと、奥のカムが動かせない場合が
あります。 設定後は、止めビスを必ず締め付けて下さい。
ポテンショメータ(オプション記号;P)
ポテンショメータは、リニパワージャッキのストロ
ークを抵抗値の変化として出力することができます。
特殊仕様の場合は、ポテンショメータの型番、全抵抗値が異なる場合がありますので、
納入図面をご確認下さい。
マイクロスイッチ仕様
形式 D2VW-5L2A-1M(相当品)
メーカ オムロン(株)
回路構成
LS1 LS2 LS3 LS4
電気定格 AC250V4A (COSφ=0.7)
ポテンショメータ仕様 端子番号
形式
CP-30
メーカ
栄通信工業(株)
全抵抗
1.0kΩ
定格電
0.75W
絶縁耐
AC1000V(1min )
有効電気角
355°
有効機械角
360°エンドレス
LSカム
六角穴付止めネジ
1. ポテンショメータは、特に指定の無い場合は、
ストロークが中央値の時に抵抗値が全抵抗値
の半分(500Ω)となる様に設定して出荷
しています。
2.搬送途上や据付けまでにネジ軸を回転させ
とストロークと抵抗値との関係が狂いますの
で回転させないようにご注意ください。
また、抵抗値が狂った場合ストローク中央時
に、500Ωとなる様に再調整ください。
(17)
(18)
(4)
(8)
(7)
(4)
(6)
(5)
(4)
(15)
(16)
(4)
)内は、端子番号を表す
P1
(1)
P3
(3)
P2
(2)
( )内は端子番号を表す
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ロータリエンコーダ(オプション記号;R)
※特殊仕様の場合は、ロータリーエンコーダの型番、出力形態、1回転当たりの出力パルス等
異なる場合がありますので、納入図面をご確認下さい
ストロークをシーケンサやプログラマブルコントローラといったデジタル信号で制御する機器と一緒に
使用します。
1.標準品は、インクリメンタルタイプのエンコーダを内蔵しております。
2.600パルス毎に原点出力を出しますのでリミットスイッチと組み合わせて正確な機械の原点を設定
することが可能です。
3.オープンコレクタ出力の為、プルアップ抵抗接続時に出力信号が得られ、信号1、信号2については、
“H”「(電源電圧-1)V以上」L”「1V以下」の出力電圧になります。
プルアップ抵抗参考値 DC 5V:220Ω
DC12V:470Ω
DC24V:1kΩ
4.ロータリエンコーダは、精密機器ですので振動や衝撃を与えないでください。
5.ロータリエンコーダへの配線は、シールド線をご使用ください
エンコーダ仕様
形式
TS5305N251
メーカ
多摩川精機株式会社
出力パルス数
600C/T
出力形
オープンコレクタ出力
出力波形
°位相差 二相方形波—原点出力
出力電圧
H
L 1V以下
電源
DC5V~24V 100mA以下
信号1
信号2
信号Z
+5~+24V
0V ケース
ジャッキ入力軸1回転当たり
300パルス出力するように
設定しています。
( )内は端子番号を示す
出力 接続
押し上げ方向時
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(4)モータ
一般注意事項
1.電気設備技術基準、及び電力会社の規定に従ってください。ことに配線距離が長いと電圧降下が大きくなり
ますのでご注意ください。通常電線は、2%以上の電圧降下を起こさないような太さ、および長さのものを
ご使用ください。電圧降下によりブレーキが解放されない場合がありますのでご注意ください。電源はモー
タ銘板に記載してあるものを必ずご使用ください。
2.使用されるケーブルは必ず下表の適用ケーブル外径範囲のものをご使用ください。これより細いケーブル
を使われた場合、防水性が保てません。
3.配線後、端子箱カバーの取付ビス及びコネクタに緩みがないかご確認ください。
4.接地
ジャッキの据付け後、モータは接地工事を行なってください。(第3種接地以上
表2(モータ端子箱部)
モータ容量 コネクタ形状 適用ケーブル外径
コネクタ取付部
接地端子サイズ
0.2~0.4kW SK-14L φ11~φ13 G1/2 M4
0.75~1.5kW
A20c φ14~φ15 G3/4 M4
2.2~3.7kW A25c φ19~φ20 G1 M4
※特殊仕様でモータ端子箱の口出し口サイズやサーボモータ等でコネクタ接続になる場合がありますので、
モータが特殊の場合は納入図面をご確認下さい。
■モータの結線
基本形、回り止め仕様は、順結線にてネジ軸が
方向に移動します。トラベリングナット
仕様は、順結線にてナットが 方向に移動し
注)各部接点用保護素子を必要に応じて
追加ください。
注)開閉器およびヒューズは電力会社の
規定に従ってください
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Tsubaki Linipower Jack ユーザーマニュアル

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