CKD SCD2・SCL2シリーズ ユーザーマニュアル

  • こんにちは!このCKDスピードコントローラ(SCL2/SCD2シリーズ)の取扱説明書を読みました。取り付け方法、操作手順、安全上の注意事項、そして様々なモデル(SCL2-04からSCL2-10、SCD2-04からSCD2-10)の仕様についてご質問にお答えできますので、お気軽にご質問ください。
  • 取り付け穴の回転はどのように行いますか?
    パネルマウントする際、注意点は?
    チューブ接続時の注意点は何ですか?
    ロックナットの役割は?
    ニードルの調整方法を教えてください。
SM-353499
スピードコントローラ
SCL2
SCD2
製品をお使いになる前に、この取扱説明書を必ずお読
みください。
特に安全に関する記述は、注意深くお読みください。
この取扱説明書は必要な時にすぐ取り出して読めるよ
うに大切に保管しておいてください。
2
[SM-353499]
1
本製品を安全にご使用いただくために
本製安全にご使用ただため材料配管電気構なを含空気
器に関する基礎的な知識(ISO4414 *1 JIS B 8370 *2)を必要とします。
知識を持たない人や誤った取いが原因でき起された事故に関して当社は責任を
負いかねます。
お客様によって使用される用途は多岐にわたるめ、当社ではそれらを握することがで
きません。ご使用条件によっては、能が発揮でない場合や事故につながる場合があり
すので、お客様が用途、用法に合わせて製品の仕様の確認および使用法をよく理解してか
ら決定してください。
本製品には、さざまな安全策を実施しいますが、客様の誤っ取扱いによって、
る場 のよがなためず取扱説明書を熟
読し内容を十分にご理解いただいたうえでご使用ください。
本文中に記載してある取り扱い注意事項とあわせて下記項目についてもご注意ください。
告」「危険」の三つに区分されています。
誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を負う危険が差し
迫って生ずることが想定されるもの
誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を負う可能性が想
定されるもの。
誤った取り扱いをすると、人が障害を負う可能性が想定される内
容および物的障害の発生が想定されるもの。
*1) ISO 4414 : Pneumatic fluid power ・ ・ ・ Recommendations for the
application of equipment to transmission and control systems.
*2) JIS B 8370 : 空気圧システム通則
警告
危険
注意
作成 2004.11.29
改定 2013.07.03
2
SCL2 シリーズ
SCD2 シリーズ
スピードコントローラ
取扱説明書 No. SM-353499
1. 製品に関する事
1.1 仕様 ······················································ 3
1.2 流量特性 ·················································· 4
1.3 内部構造および主要部品リスト ································· 5
1.4 外形寸法およびJIS記号 ······································ 6
2. 据付け交換時の安全対策 ········································ 7
3. 使用上の注意事項
3.1 設計時・選定時 ·············································· 7
3.2 取付・据付・調整時 ··········································· 8
4. 操作に関する事
4.1 基本回路図················································ 11
4.2 シリンダの速度調整方法 ····································· 13
5. 形番表示方法················································· 15
[SM-353499]
3
1. 製品に関する事項
1.1 仕
1) SCL2シリーズ
形番 SCL2-04 SCL2-06
SCL2-08 SCL2-10
項目
適用チューブ外径 mm φ1.8
φ1.8/φ4
φ4 φ6 φ6 φ8 φ8 φ10 φ12
使用流体 圧縮空気
最高使用圧力 MPa
0.7 1.0
最低使用圧力 MPa
0.1
耐圧力 MPa
1.05 1.5
流体温度 5~60(但し、凍結なきこと 注3)
周囲温度 0~60(但し、凍結なきこと)
質量 13 12 11.5 16 32 33 53 57 59
ニードル回転数 12(15)
自由流れ
流量 l/min(ANR)
(13) 130 300 400 550 900 1100 1200
有効断面積
mm
(0.2) 1.9 4.5 6 8 13.5 16.5 18
制御流れ
流量 l/min(ANR)
(10) 130(13)
300(13)
400 550 900 1100 1200
有効断面積
mm
(0.15) 1.9(0.2)
4.5(0.2)
6 8 13.5 16.5 18
0.5
()
2) SCD2シリーズ
形番 SCD2-04 SCD2-06
SCD2-08 SCD2-10
項目
適用チューブ外径 mm φ1.8
φ1.8/φ4
φ4 φ6 φ6 φ8 φ8 φ10 φ12
使用流体 圧縮空気
最高使用圧力 MPa
0.7 1.0
最低使用圧力 MPa
0.1
耐圧力 MPa
1.05 1.5
流体温度 5~60(但し、凍結なきこと 注3)
周囲温度 0~60(但し、凍結なきこと)
質量 23 22 21.5 29 63 64 108 112 114
ニードル回転数 12(15)
流量 l/min(ANR)
(10) 100(13)
250(13)
330 400 750 850 900
有効断面積 mm
(0.15) 1.5(0.2)
3.7(0.2)
5 6 11 12.5 13
0.5
()
[SM-353499] 4
1.2 流量特性
1) 流量特性オプション:「標準タイプ」
(a) SCL2-04、SCL2-06、SCD2-04、SCD2-06 (b) SCL2-08、SCL2-10
(c) SCD2-08、SCD2-10
2) 流量特性オプション:「微速タイプ」
[SM-353499]
5
1.3 内部構造および主要部品リスト
品番
部品名称 材質 品番
部品名称 材質
1
ツマミ ポリブチレンテレフタレート 10
ストッパリング ステンレス鋼
2
ニードル 黄銅 11
ジョイントケース
ポリブチレンテレタレート
3
ロックナット 黄銅 12
パッキン ニトリルゴム
4
ガイドリング 黄銅 13
ホルダ ボディサイズ04/06…黄銅
5
Oリング ニトリル ボディサイズ08/10…ポリエーテルサルホン
6
チェック金具 黄銅 14
チャック ステンレス鋼
7
チェックパッキン
水素化二トリルゴム 15
アウターリング 黄銅
8
ボディ ポリブチレンテレフタレート 16
プッシュリング ポリブチレンテレフタレート
9
Oリング ニトリル
[SM-353499] 6
1.4 外形寸法図
1) SCL2シリーズ
形番 OD A B
C
D
E F1
F2
G
I
J
M
N
MIN
MAX
SCL2-04-H22
φ1.8
27.1
31.6
15.3
10
4.5
50.8
10
10.6
7
6.6
27.8
3.3
SCL2-04-H42
φ4/φ1.8
48.4
12.9/-
SCL2-04-H24
φ1.8/φ4
48.4
-/12.9
SCL2-04-H44
φ4 46
12.9
SCL2-06-H66
φ6 28.8
33.3
17.7
12
5.6
49.4
12
12.2
7
8.1
30.8
4.3
13.7
SCL2-08-H66
φ6 38
44.5
22.9
15
5.6
64
15
15.5
11
9.5
41
18
SCL2-08-H88
φ8 66.5
19
SCL2-10-H88
φ8
44
50.5
29.7
20
5.1
71
20
20.5
11
11.5
47
19
SCL2-10-H1010
φ10 75
21
SCL2-10-H1212
φ12 20.4
4.9
79
22
2) SCD2シーズ
形番 OD A B
C
D
E F1
F2
G
H
I
J
M
N
MIN
MAX
SCD2-04-H22
φ1.8
27.1
31.6
15.3
10
4.5
73.5
10
10.6
7
22.7
6.6
50.5
3.3
SCD2-04-H42
φ4/φ1.8
71.1
12.9/-
SCD2-04-H24
φ1.8/φ4
71.1
-/12.9
SCD2-04-H44
φ4 68.7
12.9
SCD2-06-H66
φ6 28.8
33.3
17.7
12
5.6
73.9
12
12.2
7
24.5
8.1
55.3
4.3
13.7
SCD2-08-H66
φ6 38
44.5
22.9
15
5.6
97.5
15
15.5
11
34
9.5
75
18
SCD2-08-H88
φ8 100
19
SCD2-10-H88
φ8
44
50.5
29.7
20
5.1
111
20
20.5
11
40.5
11.5
87.5
19
SCD2-10-H1010
φ10 115
21
SCD2-10-H1212
φ12 20.4
4.9
119
22
()
1,F2
[SM-353499]
7
2. 据付、交換時の安全対策
1) 必ず製品仕様内でご使用ください。
2) 継手 チューブの交換は必ず空気を止め残圧がないことを確認して実
施してください
3) チューブは継手のチューブエンドにあたるまで確実に挿入し、継手か
抜けないことを確認してからご使用ください。
3. 使用上の注意事項
3.1 設計時・選定時
1)製品固有の仕様範囲で使用してくさい。
仕様外での使用、特殊な用途の場合には仕様につてご相談願います
仕様範囲外で使用しますと製品機能が発揮できず、安全性の確保ができません。
特殊な用途や環境では使用できない場合があります。例えば、原子力、鉄道、航空、車両、医療
器、飲料、食品に直接触れる機器、娯楽機器、緊急遮断回路、プレス機械、ブレーキ回路、安全対
策用など安全性が要求される用途に使用される場合。
2) 製品が使用環境に耐える事を確認して使用してくさい。
機能的障害を受ける環境では使用できません。
例えば、高温、薬液雰囲気、薬品、振動、湿気、水滴、ガス雰囲気などの存在する特殊な環境。
切削油やクーラント油、スパッタが直接かかる環境では使用しないでください
3) 意図的にオゾンを発生させ回路では使用しないでください。
圧縮空気中にて自然発生するオゾンに対してチェックパッキンは充分な耐オゾン性を有しますが、高濃
度のオゾンに対してはチェックパッキンが劣化します。
4) 漏れがゼロを必要とするストップ弁としては使用できません。製品の仕様上ある程度の漏れを許容してい
ます。
5) 屋外および直射日光を避けて設置してください。
6) 圧縮空気の特性を理解して空気圧回路を設計してください。
緊急停時の時停止持が要な場合機械、油圧式、電式と同等機能期待出来
せん。
空気の特性の圧縮性、膨張性による飛出現象、噴出現象、漏現象があります。
7) 装置の圧縮空気供給側に“圧力スイッチ”と“残圧排気弁”を取付けてください。
8) メンテナンス条件を装置の取扱い説明書に明記してください。
使使
9) 超乾燥エアでの使用はゴム部品の劣化により短寿命となります。
10) の継を静電気の帯電が題とる場所には使ないでくさいシステムの良や障の
因となります。このような場所には帯電防止継手と帯電防止ューブをおすすめします。
注意事項
警告 :
[SM-353499] 8
3.2 取付・据付・調整時
1) 取付穴の回転は無加圧状態で行ってくさい。
2) パネルマがパ
渉しすの、取付穴とパネの間平座を挟
で取付けてください。
3) 取付穴へのボルトの締付は、下表のトルク以下で行ってください。
形番 締付けトルク
SCL(D)2-04 0.5N・m
SCL(D)2-06/08/10 0.8N・m
4) 製品の揺動や捻じれがチューブ離脱の原因となりますの、配管時にはボルトやインシュロック等により
製品を固定する様にしてくさい。
5) エアファイバ(φ1.8 継手)は下記操作方法(①~⑤)に従って接続してください。
注意事項
[SM-353499]
9
6) 配管の際は、空気圧機器に接続する直前にフラッシングを必ず実施してください。
配管時に内部に入った異物が空気圧機器内部に入らないことが必要です。
7) 配管接続が完了して圧縮空気を供給する場合、急激に高い圧力が掛からないよう供給してください。
8) 配管接続が完了して圧縮空気を供給する際、必ず、配管接続部分のすべての部分の空気もれを確認し
てください。
9) 配管接続部の結合部が装置の動き、振動、引張りなどによって離脱しないように配管してくださ
空気圧回路の排気側配管の離脱によりアクチュエータの速度制御ができなくなります。
チャック保持機構の場合にはチャック解放なり、危険な状態が生じます。
チューブは確実に差し込んだとを確認し、使用中は引っ張力がかからないよ使用してくださ
い。引っ張り力によりチューブの抜け及び破損の原因となります。
10) ナイロンチューブおよびウレタンチューブは下記注意し使用してくさい。
指定されたチューブおよび弊社プラスチックプラグ(GWPシリーズ)をご使用ください。金属プラグ
トラブルの原因となりますので、使用しないでください。
チューブ外径精
・ナイロンチューブ ·························································· ±0.1mm以内
・ウレタンチューブ(~φ6) ··········································· ±0.1mm以内
(φ8~) ··········································· mm以内
で硬度92°以上のチューブを使用してください。径精度、硬度を満足しないチューブの場合チャッ
力が低下し抜けたり、逆に挿入しにくくなる場合があるため使用しないでください。
指定以外のチューブ、プラブをご使用する場合はご相談ください。
スパルチューブにのワタッを使用す場合チューブをホスバで固
定してください。回転が発生し、保持能力が減少します。
チューブは専用カッターで必ず直角に切断しご使用ください。
チューブが摩耗した、傷がつないうにて使用しくださいチュブのつぶ破裂す
れがあります。
一度使用したチューブは劣化・変形があるため再使用しないでください。
他の構造物と直接チューブが接触すると摩耗・破損の可能性があるため避けてください。
継手とチューブにねじり、引張り、モーメント荷重がかからないようにしてくさい。
注意事項
0.1
0.15
[SM-353499] 10
11) チューブは最少取付半径以内で急激に曲げないよう余裕をもってご使用ください。
チューブを接続するときは圧力によるチューブの長さの変化を考慮し、チューブの最少取付半径
上で余裕をとってご使用ください。
測定方法について
(1)最小曲げ半径(JIS B 8381)
丸棒にチューブを密着巻きしたとき、変形率η 25%になった時の丸棒の半径の値を示します。
(2)最小取付け半
測定方法は単純にチューブを曲げていき、チューブ径の変形率が 10%になったときの半径の値を確
認します。
12) 空気圧機器の周囲には取付け、取外し、配管作業のためのスペースを確保してください。
13) 空気圧機器を使用する回路の直前に空気圧フィルタを設置してください。
14) 常時回転または揺動す用途には使用を避けてください。
15) 振動、衝撃大きい場所での使用は避けるようにしてください。
16) ロックナットに緩みがないこを確認してくさい。
ロックナット緩んでいると、アクチュエータの速度制御ができなくなります。
17) ニードルの回転数を確認ください。
使
18) ツマミの全閉・全開時はツマミを強く廻し過ぎないようにしてください(0.05N・m 以下)。また、ニードル調
整は、ロックナットを摘んで行わないようにしてください。ニードルのカジリや破損の原因となります
19) 流れ方向を確認願います。
調
20) アクチュエータの速度調整ではニードル全閉状態から開いて調整してくさい。
注意事項
[SM-353499]
11
4. 操作に関する事項
4.1 基本回路図
1) スピードコントローラ SCL2
メータアウト接続
メータイン接続
スピードコントロ
スピードコントロ
[SM-353499] 12
2) インアウトスピードコントローラ SCD2
微速駆動時のPUSH側飛び出し防止回路例
シリンダ内残圧排出後の初動飛び出し防止回路例
単動シリンダの往復速度制御回路
スピードコントロ
スピードコントロ
スピードコントロ
[SM-353499]
13
4.2 シリンダの速度調整方法
1) スピードコントローラ(SCL2)による調整
ツマミは右回転で閉、左回転で開になります。
シリンダスピードは右回転で遅くなり、左回転で速くなります。
≪メータアウト回路での速度調整≫
(1) 配管前にツマミを右回転させて全閉状態としたのち、本
JISり方
加圧してください。
(2) ツマミを必要なシリンダスピードになるまで左に回転させ、
シリンダスピードを上げながら速度調整を行います。
(3) 位置決ま
てください。
2) インアウトスピードコントローラ(SCD2)による調
ツマミは右回転で閉、左回転で開になります。
シリンダスピードは右回転で遅くなり、左回転で速くなります。
≪飛び出し防止回路の速度調整例・・・シリンダUSH時の飛び出し防止≫
(1) 加圧前にータアウト側(①及び③)のツマミを全閉状態に、メータイン側(②)のツマミを全開状態に
します。
(2) PUSH側の速度調整
Ⅰ) ツマミ③を左回転させて必要なシリンダスピードまで上げる。
Ⅱ) PUSH時の飛び出しがなくなるまで、ツマミ②を右回転させて吸気流量を絞る。
Ⅲ) Ⅱ)の調整によりシリンダ速度が遅くなった場合は、ツマミ③により再度速度調整を行う
(3) PULL側の速度調整
ツマミ①により調整を行います。
(4) シリンダ速度調整が決まった後は、必ずロックナットを締めてください。
調整前のシリンダの飛び出しが機器に影響を与えるときは、ツマミ②によりあらかじめ流量を絞ってお
いてから速度調整を行ってください。
スピードコントローラ
SCL2
インアウトスピードコントローラ
SCD2
[SM-353499] 14
≪単動シリンダの速度調整≫
(1) 加圧前にツマミを右回転させ全閉状態にします。
(2) 速度調整は、シリンダの種類や制御方向により表に記すツマミを用いて行ってください。
(3) シリンダ速度調整が決まった後は、必ずロックナットを締めてください。
PUSH 側速度調整 PULL 側速度調整
押出形シリンダ ツマミ② ツマミ①
引込形シリンダ ツマミ① ツマミ②
インアウト
スピードコントローラ
[SM-353499]
15
5. 形番表示方法
1) スピードコントローラ
SCL2 - 04 - H44 - F
2) インアウトスピードコントローラ
SCD2 - 04 - H44 - F
(a) ボディサイズ (b) 適用チューブ外径 (c) 流量特性
04
M5 基準 H22 φ1.8 無記号
標準タイプ
06
1/8 基準 H42 A 側:φ4 /B 側:φ1.8
F 微速タイプ
08
1/4 基準 H24 A 側:φ1.8/ B 側:φ4
10
3/8 基準 H44 φ4
H66 φ6
H88 φ8
H1010
φ10
H1212
φ12
(a)ボディサイズ、(b)適用チューブ外径、(c)流量特性の組合わせ
ボディサイズ
04 06 08 10
󳅅
󳅩
󳅼
󳅚
H22
H42
H24
H44 ●○
H66 ●○
H88
H1010
H1212
流量特性 「標準タイプ」
流量特性 「微速タイプ」
製作不可です
*:H24 は SCD2 では形番選定できません。H42 にて対応ください。
(a
)
(b
(c)
(a
)
(b
)
(c)
/