ver.20221202J
株式会社レゾナック (https://www.shodex.com/)
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使用可能な溶媒は、以下の通りです。
(1) 水とアセトニトリル、または水とエタノールの混合溶媒(任意比率)が使用可能です。アセトニトリルとエタノール以外
の有機溶媒は保証外です。
(2) 水以外にリン酸や酢酸などの酸の水溶液、アンモニアや水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液、リン酸塩、酢酸塩
などの各種緩衝液、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウムなどの各種塩の水溶液も使用可能です。
注意 ※使用条件を順守してください。使用可能範囲外での使用は、カラムを劣化させるおそれがあります。
※緩衝液(または塩の水溶液)と有機溶媒の混合溶媒を使用する場合は、塩が析出しないことを確認して
ください。
※塩化ナトリウムなど腐食性の高い塩を使用する場合は、分析終了後、装置やカラムに塩が残らないように
洗い流してください。装置やカラムの金属部分が錆びるおそれがあります。
※カラム圧力は、溶離液組成、流量、カラム温度によって変動します。溶離液の組成を変更する場合は、
使用可能最大圧力を超えないように流量やカラム温度を調整してください。
※ステンレス鋼を腐食する塩酸は使用しないでください。
5. 溶離液の調製
(1) 気泡の発生を防ぐため、溶離液は十分に脱気してください。
(2) 微細なゴミや不溶物が混在すると、カラムの性能低下やクロマトグラムのノイズの原因となりますので、メンブラン
フィルター(0.45 μm)で溶離液をろ過してください。
注意 ※水は、超純水製造装置で用時調製した水や開封直後の HPLC グレードの蒸留水を使用してください。
有機溶媒は、HPLC で問題無く使用できる品質が保証された HPLC グレードの使用をお勧めします。
異なるグレードの有機溶媒を用いる場合は、分析に適した品質であることを確認してから使用して
ください。なお、開封後、長時間経過したものは使用しないでください。変性や吸湿、汚染などが起きて
いる可能性があります。
※長期間保存した溶離液は使用しないでください。組成の変化などにより、溶出挙動の変化やカラムの
劣化につながるおそれがあります。
参考 ※オンラインで脱気が可能なデガッサの使用をお勧めします。
6. 試料の調製
(1) 試料の溶解および希釈には、できるだけ溶離液を用いてください。溶離液で溶解しにくい場合は、可能な限り
溶離液組成に近づけるようにしてください。グラジエント溶出する場合は、初期溶離液を用いて試料調製することを
お勧めします。
(例) 溶離液が水(緩衝液)/アセトニトリルで、アセトニトリル濃度が 50 % (v/v)以上の場合
試料が溶離液で溶解しにくい場合は、水(または緩衝液)で試料を溶解後、アセトニトリルを加えて 50 % (v/v)以上
のアセトニトリル水溶液とする。
(2) 粒子状物質(不溶性物質)の目詰まりによるカラムの劣化もしくは性能の低下を防ぐため、試料はあらかじめ
メンブランフィルター(0.45 μm)などでろ過してください。
(3) 試料注入量はカラム 1本あたり 1 mL 以下が目安です。
(4) タンパク質や脂質はカラムに吸着してカラムを劣化させる可能性があります。これらを多く含む試料の場合は、
あらかじめ除タンパク、脱脂を行ってください。
注意 ※試料を溶離液と異なる溶媒で溶解させた場合、溶離液に不溶な成分が存在すると注入後に析出
してカラムを詰まらせるおそれがあります。
※試料濃度が高すぎたり、試料注入量が多すぎるとカラム本来の性能が十分に発揮できず、ピーク形状の
異常や分離不良、再現性の低下などにつながるおそれがあります。そのような場合は、試料溶液の希釈
や注入量の減少を適宜行ってください。
参考 ※分析カラム保護のため、ガードカラムの使用をお勧めします。