Dell PowerVault MD3860f ユーザーガイド

タイプ
ユーザーガイド
Dell PowerVault MD Series Storage Replication Adapter
ベストプラクティスガイドウェブクライアント
メモ、注意、警告
メモ: メモでは、コンピュータを使いやすくするための重要な情報を説明しています。
注意: 注意では、ハードウェアの損傷やデータの損失の可能性を示し、その問題を回避するための方法を説明しています。
警告: 警告では、物的損害、けが、または死亡の原因となる可能性があることを示しています。
著作権 © 2015 Dell Inc. 無断転載を禁じます。この製品は、米国および国際著作権法、ならびに米国および国際知的財産法で保護されています。Dell
、および Dell のロゴは、米国および / またはその他管轄区域における Dell Inc. の商標です。本書で使用されているその他すべての商標および名称は、各社
の商標である場合があります。
2015 - 10
Rev. A02
目次
1 SRA ダウンロード............................................................................................................... 4
2 インストール手順...............................................................................................................5
3 パスワード保護されたストレージアレイ..................................................................................6
4 スナップショットリポジトリのサイズ調整................................................................................. 7
スナップショットグループリポジトリ............................................................................................................................................. 7
スナップショット仮想ディスクリポジトリ....................................................................................................................................... 7
SRA がスナップショットを使用する仕組み................................................................................................................................ 8
5 NVSRAM 設定............................................................................................................... 10
6 MD SRA デバイス管理サービス..........................................................................................11
SRA 設定データのサーバー設定........................................................................................................................................... 11
SRA Windows サービス初期化ファイル..................................................................................................................................11
7 非同期リモートレプリケーション.......................................................................................... 13
iSCSI リモートレプリケーション................................................................................................................................................13
非同期リモートレプリケーションが 4 つあることの影響...............................................................................................................13
同期間隔が 10 分であることが及ぼす影響............................................................................................................................13
8 仮想ディスクに関する一般的な推奨事項........................................................................... 14
9 SRA のコマンドラインオプション......................................................................................... 15
10 SRA Java アップデートスクリプト................................................................................. 16
11 SRM の詳細設定........................................................................................................... 17
12 トラブルシューティングのヒント.......................................................................................... 18
オートマウントされると予期されるデータストア......................................................................................................................... 18
リモートホストと通信できない................................................................................................................................................ 18
スナップショットの作成に失敗しました RetCode 660...............................................................................................................19
13 困ったときは...................................................................................................................20
マニュアルマトリックス........................................................................................................................................................... 20
Dell マニュアル.............................................................................................................................................................. 20
VMware マニュアル...................................................................................................................................................... 20
デルへのお問い合わせ........................................................................................................................................................ 20
システムサービスタグの位置.................................................................................................................................................. 21
3
1
SRA ダウンロード
Dell Modular DiskMDStorage Replication AdapterSRAは、VMware vCenter Server 環境間でのデータセンターのフェールオーバー
を容易にするために、
vCenter Site Recovery ManagerSRMと共に使用されます。SRA を使用するには、SRA VMware vCenter SRM
ウンロードページhttp://www.vmware.com/downloadから、最新バージョンの SRA をダウンロードしてください。
最新バージョンについては、Dell.com/support で『Support Matrixサポートマトリックスを参照してください。
チェックサムは、md5sum がインストールされている任意の UNIX ホストで計算できます。あるいは、etree.org/md5com.html から
md5sum.exe のような Windows ユーティリティを取得し、コマンドプロンプトから次のコマンドを実行することで計算できます。
md5sum <file_name>
SRA ダウンロードパッケージには、SRAInstaller-05.60.3000.xxxx.md5 ファイルも含まれています。次のコマンドを実行することで、イ
ンストーラパッケージを検証できます。
md5sum -c SRAInstaller-05.60.3000.xxxx.md5
1. MD5 評価の例
4
2
インストール手順
ダウンロードファイルの検証が完了し、破損していないことを確認したら、次の手順を実行します。
1. SRM サーバーにインストーラをコピーします。
2. SRM システムで SRA インストーラを実行します。
3. エンドユーザー使用許諾契約に同意するには、プロンプトに従い、次のインストールパスを使用します。
SRA は次の場所にインストールされます。
インストールディレクトリ
C:\Program Files (x86)\Dell\MD SRA
スクリプトディレクトリ
C:\Program Files\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager\storage\sra\MD
4. インストール終了後に、vSphere Web Client 内の SRM から SRA を再スキャンします
2. Site Recovery ManagerSRA の再スキャン
5
3
パスワード保護されたストレージアレイ
お使いの環境で、ストレージアレイにパスワードを用いたセキュリティを実装している場合は、SraConfigurationData.xml ファイルを変更
して、ストレージアレイのパスワードの入力を求めるようにします。ファイルを変更するには、次の手順を実行します。
1. C:\Program Files\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager\storage\sra\ MD\cong\SraCongurationData.xml le
編集します。
2. <PasswordRequiredForArrayAccess> タグを見つけます。
3. デフォルト値「false」を「true」に変更します。
4. ファイルの変更内容を保存してから、SRM Array Manager 内で SRA を再スキャンします。
メモ: すべてのストレージアレイに同じセキュリティ対策を使用する必要があります。1 つのストレージアレイにパスワードが設定され
ている場合、ピアストレージアレイにもそのパスワードが設定されている必要があります。SRA では混合認証モードはサポートされ
ていません。
<!--
configure how array access is performed.
when true, a password is prompted for once and
then used for all array access
-->
<PasswordRequiredForArrayAccess>true</PasswordRequiredForArrayAccess>
6
4
スナップショットリポジトリのサイズ調整
ポイントインタイムスナップショットは、仮想ディスクを以前のポイントインタイム保存状態にロールバックし、スナップショットイメージ間のデータの変更
を最適化する機能を提供します。この機能は、ベースとなる仮想ディスクに対する変更内容の記録を容易にするため、2 つの異なるリポジトリ
ナップショットグループリポジトリおよびスナップショット仮想ディスクリポジトリ
を使用します。
スナップショットグループリポジトリ
スナップショットグループリポジトリは、ベースとなる仮想ディスクスナップショットイメージが作成される元となる仮想ディスクに対する変更を記録
するのに使用されます。スナップショットグループリポジトリには、複数のスナップショットイメージ
ベースとなる仮想ディスクのポイントインタイムレコー
を含めることができます。スナップショット仮想ディスクはこれらのイメージから作成され、アクセスするホストにマッピングすることができます。
3. MD Storage Manager スナップショットグループビュー
スナップショット仮想ディスクリポジトリ
スナップショット仮想ディスクリポジトリは、読み取り / 書き込みアクセスが許可されている場合に、スナップショット仮想ディスクに対するデータの変
更を記録するために使用されます。スナップショット仮想ディスクをアクセスするホストにマッピングした後は、仮想ディスクに対する変更がこのリポジ
トリに記録されます。
7
4. MD Storage Manager スナップショット仮想ディスクビュー
SRA がスナップショットを使用する仕組み
MD SRA は、ストレージアレイでポイントインタイムスナップショット機能が有効になっている場合、これを使用します。テストフェールオーバーの際、
SRA は、テスト対象の保護対象グループに含まれるすべての仮想ディスクについて、リカバリサイトのストレージアレイ上に、スナップショットグルー
プ、スナップショットイメージ、およびスナップショット仮想ディスクを作成します。このプロセスには、前述の 2 つのスナップショットリポジトリの作成が必
要です。これらのリポジトリのデフォルトサイズは、各リポジトリにつきベースとなる仮想ディスクサイズの
10 であり、合計でベースとなる仮想ディス
クのサイズの 20 になります。これは、リカバリサイトのストレージアレイ上にある空きディスク容量が、テストフェールオーバーで使用する仮想ディス
クに参加する、ベースとなる仮想ディスクの
20 相当が必要になることを意味しています。この値は、インストールディレクトリ以下の cong ディレ
クトリにある SraCongurationData.xml ファイルで制御されており、このファイルは通常、次の場所に置かれています。
C:\Program Files\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager\storage\sra\MD\cong\SraCongurationData.xml
この値は、xml タグ <SnapshotBasePercentage> で設定されます。
<!--
SnapshotBasePercentage represents the initial size, expressed as a percentage of virtual
disk size, of a snapshot which is formed for test failover.
-->
<SnapshotBasePercentage>10</SnapshotBasePercentage>
お使いの環境でテストフェールオーバー中にどのように VM を使用するかに応じて、この値を微調整することで、テストフェールオーバーに必要な空
き容量を減らすことができます。リカバリサイトの ESX ホストに保管されているテスト VM が、データストアに大規模なデータの書き込みを行わない
か、保護対象サイトの仮想ディスクとリカバリサイトの仮想ディスク間で同期が発生しない
または最小限の変更しかない場合は、この値を 2
5 まで減らして、テストフェールオーバー中に必要な空き容量をさらに少なくすることができます。スナップショット仮想ディスクリポジトリおよびスナ
ップショットグループリポジトリは、テストフェールオーバーのクリーンアップフェイズで、スナップショットイメージと一緒に消去されます。
テストフェールオーバープロセス中は、スナップショット仮想ディスクは通常使用されないため最小限の書き込みアクティビティ、これらのリポジトリ
のサイズを小さくして、リカバリサイトのストレージアレイ上の空きディスク容量を維持することができます。テストフェールオーバー中にリポジトリのディ
スク容量が不足した場合、リカバリサイト上の VM はデータストアへのアクセスを失い、基盤となる仮想ディスクはリポジトリの空き容量不足の影
8
響を受けますが、保護対象サイトの VM は通常どおり機能します。Dell は、スナップショットリポジトリのこれらの値を、ほかの用途に使用すること
は推奨しません。
All Logical Objectsすべての論理オブジェクトコンテナを選択し、Object Typeオブジェクトタイプドロップダウンメニュー
Repositoriesリポジトリを選択することで、MD Storage Manager 内からこれらのリポジトリのサイズとステータスを監視することができます。
5. MD SRA リポジトリビュー
ドロップダウンメニューで Snapshot Virtual Disksスナップショット仮想ディスクまたは Snapshot Groupsスナップショットグループを選択す
ることで、使用可能なリポジトリ容量、モード、およびタイムスタンプなどの詳細情報を表示できます。
9
5
NVSRAM 設定
SRM 内のテストフェールオーバーをサポートするには、次の NVSRAM の設定を変更し、複数のホストまたはホストグループへの LUN のマッピング
を可能にする必要があります。テストフェールオーバー中に、リカバリサイトのストレージアレイ上にスナップショットが作成されます。これらのスナップシ
ョットを、リカバリに参加している
ESX または ESXi ホストの複数のホストまたはホストグループに対してマッピングすることができます。
1. MD Storage Manager Enterprise Management ウィンドウで、ドロップダウンメニューから、ToolsツールExecute Scriptスクリ
プトの実行を選択します。
2. スクリプトエディタウィンドウで、次のコマンドを入力します。
show allControllers NVSRAMByte[0x3b];
set controller [0] NVSRAMByte[0x3b]=2;
set controller [1] NVSRAMByte[0x3b]=2;
reset controller [0];
reset controller [1];
3. メニューから、ToolsツールVerify and Execute検証および実行オプションを選択します。
4. RAID コントローラモジュール 1 に変更を適用するには、[0] [1] に置き換えて手順 2 および 3 を繰り返します。
5. RAID コントローラモジュール 1 に対する変更が完了したら、スクリプトエディタを終了します。
コントローラがリセットされ、実行メッセージが表示されるまでには、数分かかります。
この手順は、仮想ディスクを 2 つのホストまたはホストグループにマッピングします[0x3b]=x の数字を増やし、許可するホストまたはホストグ
ループの数を定義します)
10
6
MD SRA デバイス管理サービス
MD SRAsvc プロセスは、SRA MD ストレージアレイ間の通信の監視と同期を行います。SRA の作業負荷は、永続サーバーと複数の間の一
時的なクライアントプログラムの間で分割され、単一の
SRM コマンドが実行される間だけ持続します。単一の SRM ワークフロー例えばテストフ
ェールオーバーを実行する間に多くの SRM コマンドを実行することはよく起こるため、クライアントの起動と終了は頻繁に発生しますが、
Windows のサービスとして実行されているサーバーは永続し、ストレージアレイとのすべての通信を管理します。
一般的にはサーバーを設定する必要はなく、サーバーはデフォルトの値で動作します。標準的ではない動作を行うようサーバーを設定する必要が
ある場合、その理由に応じて、編集するファイルが 2 つあります。
SraCongurationData.xmlSRA 設定ファイル - SRA のスクリプトディレクトリ以下の cong にあり、通常は C:\Program Files
\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager\storage\sra\MD\config\SraConfigurationData.xml
です。
NesSvc.iniWin32 設定ファイル - SRA のスクリプトディレクトリ以下の cong にあり、通常は C:\Program Files\VMware\VMware
vCenter Site Recovery Manager\storage\sra\MD\win32svc\NesSvc.ini です。
SRA 設定データのサーバー設定
SraConfigurationData.xml ファイルのサービス設定に関連する部分は、次のとおりです。
<SraService>
<SvcHost>localhost</SvcHost>
<ServicePort>1701</ServicePort>
<ListenBacklog>100</ListenBacklog>
</SraService>
その内容は次のとおりです。
SvcHostNesSvc が実行されているホストを指定します。許容される唯一の値は「localhost」です。将来のリリースでは、NesSvc のインスタンス
をこの SRA の複数のインストール間で共有することで、パフォーマンスをさらに改善し、複数の SRA インスタンス間の連携を簡素できるようになる
可能性があります。
ServicePortサービスがクライアントおよびサーバー間のソケット通信に使用する IP ポートを指定します。お使いのシステムでほかのアプリケーショ
ンがすでにポート 1701デフォルトを使用中の場合、この値を別のポート番号に設定します。
ListenBacklogポートのパフォーマンスプロパティを設定します。パフォーマンスプロパティは、テクニカルサポート担当者にお問い合わせの上でのみ
変更してください。
SRA Windows サービス初期化ファイル
通常の状況では、Windows サービスの初期化ファイルを変更すべきではありません。例外は、サーバーが使用している仮想化設定を変更する
必要がある場合です。テクニカルサポートへ問い合わせの上で、次の行を変更することができます。
11
vmarg.1=-Xms256m
vmarg.2=-Xmx512m
メモ: このファイルを変更した場合は、新しい設定を実装するため、停止して再起動してください。
12
7
非同期リモートレプリケーション
非同期リモートレプリケーションaRR機能は、ポイントインタイムコピーを使用した新たなリモートレプリケーションの方法です。この機能は、Fibre
Channel
iSCSI の両方のリモートアレイ接続をサポートしています。SRM で考慮すべき aRR の主な機能は次の通りです。
Fibre Channel iSCSI の両方のリモートレプリケーションのサポート
非同期リモートレプリケーショングループRRGが各アレイにつき最大 4 つであること
ポイントインタイムコピー実行時の同期間隔が 10 分間であること
iSCSI リモートレプリケーション
aRR iSCSI プロトコルを使用したリモートレプリケーションをサポートしており、これによってレイテンシを犠牲にして、より遠距離でのアレイベースの
レプリケーションが可能になっています。データストアの作成中は、レプリケーションを行う仮想ディスクに、レプリケーションが必要なデータのみが含ま
れていることを確認してください。レプリケーションされるデータの値と、そのデータを同期するのに必要な時間の計測と計算を行って、予想される同
期間の遅延時間を求めます。データの同期に必要な時間が、同期間隔よりも大きい場合、
RRG は劣化し、機能しなくなります。DR ソリューショ
ンを正常に機能させるには、WAN インフラストラクチャの適切なサイズ調整が重要です。
非同期リモートレプリケーションが 4 つあることの影響
RRG が最大 4 つある状況では、すべての保護対象のデータストア仮想ディスクは 4 つのグループのうちの 1 つに置かれる必要があります。グルー
プは
1 つのエンティティとして扱われるため、役割が入れ替わる際には、その RRG 内のすべての仮想ディスクが変更されます。データストアのクロス
レプリケーションが必要な場合例えば、リカバリサイトから保護対象サイトへのレプリケーションを行う場合、リカバリサイトのデータストア仮想ディ
スクは、保護対象サイトの仮想ディスクとは異なる
RRG に置かれている必要があります。
同期間隔が 10 分であることが及ぼす影響
RRG は自動同期と手動同期のどちらの場合でも、10 分間の間隔を必要とします。この間隔が必要なことによって、RRG の手動同期を要求し
ても、最小間隔
10 分間が経過するまで同期が行われない場合があります。この間隔が存在することにより、SRM のワークフロープロセスに遅
延が発生する可能性があるため、テストフェールオーバーおよびフェールオーバーのワークフローを実行するために、何度か sync 操作を実行する
必要があります。
RRG の変更が検知されていない場合、SRA は手動同期を要求する必要がないよう最適化されていますが、変更が検知され
た場合、同期が要求されます。これが原因で、SRM ワークフローが進行しない、または進行が遅い状況が見られる場合があります。
13
8
仮想ディスクに関する一般的な推奨事項
VMware vCenter SRM および MD ストレージアレイを使用して DR 戦略を設計する際には、次のことを考慮してください。
保護はデータストアレベルストレージアレイ仮想ディスクで機能します。VM として同じデータストア上の保護が必要なすべての VM も、保
護され、レプリケーションされます。
リカバリサイトにレプリケーションされるデータのサイズを制限するには、複数の小規模なデータストアおよび仮想ディスクを使用します。
保護対象 VM は同じデータストアに配置移行し、保護を必要としないあらゆる VM はほかの場所へ移行します。
SRM はアプリケーション整合フェールオーバーではなく、VM 整合フェールオーバーを提供します。したがって、VM のフェールオーバーが正常に
行われても、その
VM で実行されているアプリケーションは整合状態ではなく、正常な動作に戻すには、追加のリカバリ手段が必要になる場
合があります。
07.84.XX.XX 以降の MD ストレージアレイはリモートレプリケーショングループをサポートしており、これは整合性グループとして扱われます。こ
のため、
RRG 内のすべての仮想ディスクは単一のエンティティとして扱われ、一度にフェールオーバーされます。
同期の優先度は、レプリケーションの速度に大きく影響します。ピアのストレージアレイとの間に十分な帯域幅がある場合には、高または最高
に設定することをお勧めします。
14
9
SRA のコマンドラインオプション
SRA は、次の機能を提供するコマンドラインユーティリティをインストールします。
Trace Loggingトレースロギングこのオプションを指定すると、SRA によって実行された、および SRA が受け取った各コマンドの詳細なロ
ギングを行います。ログファイルは、<SRA_Path>\track ディレクトリに置かれます。コマンドラインオプションは、<SRA_Path>\svrCmd
track on
で有効化、または <SRA_Path>\svrCmd track off で無効化です。
15
10
SRA Java アップデートスクリプト
最新の Java ランタイム環境が必要な場合に備えて、SRA と一緒に JRE をアップデートするためのコマンドラインユーティリティがインストールされて
います。このスクリプトは
UpdateJREPath.bat という名前で、通常は C:\Program Files (x86)\Dell\ Storage
Replication Adapter
ディレクトリにあります。
このバッチファイルをオプションを指定せずに実行すると、SRA が現在使用している JRE のパスが表示されます。
新しい JRE のパスへの絶対パスを指定してこのバッチファイルを実行すると、新しい場所を指すように設定ファイルがアップデートされ、SRA
ービスが再起動されます。
16
11
SRM の詳細設定
SRM 設定にアクセスするには SRM から Sitesサイトを選択してから、特定のサイト、Manage管理タブ、Advanced Settings詳細
設定ボタン 6 参照の順で選択します。編集する設定グループを選択できます。
6. SRM の詳細設定
適切な SRA の操作を行うには、次の変更を行うことをお勧めします。
storage.commandTimeout = 900
storageProvider.hostRescanRepeatCnt = 2
storageProvider.hostRescanTimeoutSec = 900
お使いの環境に応じて、次の設定を行うことをお勧めします。
storageProvider.xRecoveredDatastoreNames = true
さらに、ESX / ESXi ホストの設定に関して、次の変更を行うことをお勧めします。
Disk.MaxLUN = この値を、ESX ホストにマップされた LUN の数よりも若干大きい値に設定します。この設定により、対象となる可能性の
ある
256 すべての LUN をスキャンすることなく、より短時間で再スキャンを行うことができます。
Disk.UseDeviceReset = 0 および Disk.UseLunReset = 1これら 2 つの設定を同時に使用することで、デバイスのリセットの発行方
法を示します
17
12
トラブルシューティングのヒント
特定の環境では、SRA を正常に動作させるために、次の設定のうち 1 またはすべてを実装しなければならない場合があります。テクニカルサポー
トからの指示がない限り、これらの設定は変更しないでください。これらは標準的ではない設定であり、お使いの環境で説明されている症状が出
ている場合にのみ、これらを使用してください。
オートマウントされると予期されるデータストア
Error:Failed to recover Datastore XYZZY. Datastore residing on recovered devices and expected to be automounted during HBA
rescan cannot be found.エラーデータストア「XYZZY」の復元に失敗しました。復元されたデバイス上にあり、HBA スキャン中にオートマウント
されると予期されていたデータストアは見つかりませんでした。
Potential Fix可能性のある修正方法C:\Program Files (x86)\VMware\VMware vCenter Site Recovery
Manager\config\vmware-dr.xml
ファイルを修正し、<storageProvider> セクションに次のコードを追加します。
<storageProvider>
<waitForRecoveredDatastoreTimeoutSec>300waitForRecoveredDatastoreTimeoutSec>300>
<waitForAccessibleDatastoreTimeoutSec>900waitForAccessibleDatastoreTimeoutSec>900>
</storageProvider>
この変更を適用した後は、VMware vCenter Site Recovery Manager ServerVMware vCenter Site Recovery Manager サーバー
再起動する必要があります。これにより、スナップショットのマウント操作のタイムアウト値が長くなります。
リモートホストと通信できない
Error:Failed to recover datastore 'CG26'. VMFS virtual disk residing on recovered devices '"67:82:BC:B0:00:28:AB:8B:
00:00:41:C8:50:C8:26:BA"' cannot be found. Recovered device '67:82:BC:B0:00:28:AB:8B:00:00:41:C8:50:C8:26:BA' not
found after HBA rescan. Failed to rescan HBAs on host '10.26.25.108'. Unable to communicate with the remote host, since it is
disconnected.エラーデータストア「CG26」の復元に失敗しました。復元されたデバイス「67:82:BC:B0:00:28:AB:8B:
00:00:41:C8:50:C8:26:BA」上にある VMFS 仮想ディスクが見つかりません。復元されたデバイス 67:82:BC:B0:00:28:AB:8B:
00:00:41:C8:50:C8:26:BA」が、HBA 再スキャン後に見つかりません。ホスト 10.26.25.108」上の HBA の再スキャンに失敗しました。接続が
切断されているため、リモートホストと通信できません。
可能性のあるソリューション 1vCenter Server 5.x のみC:\Program Files\VMware\ Infrastructure\tomcat\conf
\wrapper.conf を修正し、以下を追加します。
wrapper.java.additional.9="-Xmx2048M"
この修正により、VMware vCenter インベントリサービスの最大ディスク容量が変更されます。この変更を適用するには、vCenter Server を再起
動します。
可能性のあるソリューション 2ESXi 5.x のみ/etc/vmware/vpxa/vpxa.cfg を修正し、次のセクションを追加して、SOAP リクエスト
のタイムアウト時間を大きくします。
<vmomi>
18
<calls>false</calls>
<soapStubAdapter>
<pingTimeoutSeconds>300</pingTimeoutSeconds>
</soapStubAdapter>
</vmomi>
この修正を有効にするには、ESXi ホストシステム を再起動する必要があります。
可能性のあるソリューション 3ESXi 5.x のみ/etc/vmware/hostd/config.xml を修正し、<vmacore>/<ssl> の下に次のエントリ
を追加します。
<ssl>
<doVersionCheck>false</doVersionCheck>
<useCompression>true</useCompression>
<handshakeTimeoutMs>120000</handshakeTimeoutMs>
<libraryPath>/lib/</libraryPath>
</ssl>
この修正は、SSL ハンドシェイクのタイムアウト値を大きくします。ビジー状態のシステムでは、この変更が必要になる場合があります。この変更を
適用するには、
ESXi ホストを再起動する必要があります。
スナップショットの作成に失敗しました RetCode 660
Error:Failed to create snapshots of replica devices. Failed to create snapshot of replica consistency group 67:82:BC:B0:00:28:AB:
8B:00:00:42:40:50:C8:2E:F8. SRA command 'testFailoverStart' failed for consistency group '67:82: BC:B0:00:28:AB:8B:
00:00:42:40:50:C8:2E:F8'. Failed to create snapshot image in snapshot group SRMt-CG09m_G. Reason: 660 See log for more
information. Use the RetCode utility to interpret code 660.エラーレプリカデバイスのスナップショットの作成に失敗しました。レプリカ整合
性グループ
67:82:BC:B0:00:28:AB:8B:00:00:42:40:50:C8:2E:F8 のスナップショットの作成に失敗しました。整合性グループ「67:82:
BC:B0:00:28:AB:8B:00:00:42:40:50:C8:2E:F8」に対する SRA コマンド testFailoverStart」が失敗しました。スナップショットグループ
SRMt-CG09m_G でスナップショットイメージの作成に失敗しました。理由660 詳細についてはログを参照してください。コード 660 の解釈につ
いては、RetCode ユーティリティを使用してください。
Solution: This error requires a rmware upgrade to 07.84.44.xx or later.解決方法このエラーの解決には、ファームウェアの 07.84.44.xx
以降へのアップグレードが必要です。
緩和策
aRR グループに仮想ディスクを追加することで、この問題が緩和される場合があります。
ソースとターゲットの仮想ディスクを両方とも同じコントローラ0 または 1上に置くことで、この問題が緩和される場合があります。
レガシー aRR を使用することで、この状況を回避できます。これは、iSCSI 構成では有効なソリューションではありません。
19
13
困ったときは
マニュアルマトリックス
マニュアルマトリックスは、お使いのシステムのセットアップと管理に関して参照することができる文書に関する情報を提供します。
Dell マニュアル
PowerEdge および PowerVault の全マニュアルについては、Dell.com/support にアクセスし、システムサービスタグを入力してお使いのシス
テムのマニュアルを入手してください。
仮想化の全マニュアルについては、 Dell.com/virtualizationsolutions にアクセスしてください。
オペレーティングシステムの全マニュアルについては、Dell.com/operatingsystemmanuals にアクセスしてください。
ストレージコントローラおよび PCIe SSD の全マニュアルについては、Dell.com/storagecontrollermanuals にアクセスしてください。
Del l サポートフォーラムについては、en.community.dell.com/support-forums/default.aspx にアクセスして下さい。
Dell アドバンスサーチについては、search.dell.com/index.aspx にアクセスしてください。
VMware
マニュアル
vCenter SRM 6.0 のマニュアルに関しては、次を参照してください。
https://www.vmware.com/support/pubs/srm_pubs.html
vSphere 6.0 のマニュアルESXiESX および vCenter Serverに関しては、次を参照してください。
https://www.vmware.com/support/pubs/vsphere-esxi-vcenter-server-6-pubs.html
VMware Knowledge Base検索可能なサポート問題の詳細については、次のサイトを参照してください。
http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/microsite.do
VMware コミュニティヘルプフォーラムの詳細については、次のサイトを参照してください。
https://communities.vmware.com/welcome
VMware の互換性ガイドは、次のサイトを参照してください。
http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php?deviceCategory=io
デルへのお問い合わせ
デルでは、オンラインおよび電話によるサポートとサービスオプションをいくつかご用意しています。アクティブなインターネット接続がない場合は、
購入時の納品書、出荷伝票、請求書、またはデル製品カタログで連絡先をご確認いただけます。これらのサービスは国および製品によって異な
り、お住まいの地域では一部のサービスがご利用いただけない場合があります。販売、テクニカルサポート、またはカスタマーサービスの問題に関す
るデルへのお問い合わせは、
1. Dell.com/support にアクセスしてください。
2. お住まいの国を、ページ右下隅のドロップダウンメニューから選択します。
3. カスタマイズされたサポートを利用するには、次の手順に従います。
a. Enter your Service Tagサービスタグの入力フィールドに、お使いのシステムのサービスタグを入力します。
20
  • Page 1 1
  • Page 2 2
  • Page 3 3
  • Page 4 4
  • Page 5 5
  • Page 6 6
  • Page 7 7
  • Page 8 8
  • Page 9 9
  • Page 10 10
  • Page 11 11
  • Page 12 12
  • Page 13 13
  • Page 14 14
  • Page 15 15
  • Page 16 16
  • Page 17 17
  • Page 18 18
  • Page 19 19
  • Page 20 20
  • Page 21 21

Dell PowerVault MD3860f ユーザーガイド

タイプ
ユーザーガイド