26 PLAY ACOUSTIC 取扱説明書 27 PLAY ACOUSTIC 取扱説明書
9.
ルーピングとは、比較的長尺の演奏内容を繰り返し再生しなが
ら、音を重ねて行く表現手法です。「繰り返し再生」から想像され
る限界とは裏腹に、ルーピングの表現力は奏者またはシンガーが
持ち合わせている演奏 / 歌唱技法を全て掛け合わせただけのポテ
ンシャル を 秘 めてい るといえま す。
Play Acoustic を含むほとんどのルーパーは、シンプルなコントロール
類で構成されます。基礎となるのは、録音、再生、そしてすでに録
音されている音に対して追加で音を重ねるオーバーダブ、の 3 つ
の 操 作 で す。
Play Acoustic
LOOP
▲ UP /▼ DOWN スイッチを同 時に長 押しすると LOOP(ループ)モー
ドに入ります。
LOOP モ ー ド・ス ク リ ー ン
LOOP モード時における DOWN スイッチ の 機 能 は 次の 通りで す。
• • PLAY(再生)
• • REC(録音)
• • OVERDUB(オーバーダブ)
• • UNDO( ア ン ド ゥ:直 近 の オ ー バ ー ダ ブ が 対 象 )
LOOP モード時における ▲ UP スイッチ の 機 能 は 次の 通りで す。
• • STOP(停止)
• • ERA( 長 押しで 消 去 )
LOOP
LOOP モードを終了するには HIT/TALK スイッチを押します。ループの
再生中でも、LOOP モ ー ド を 終 了 で き ま す。ル ープ の 再 生 中 に LOOP
モードを一旦終了して、別のプリセットに切り替えてから LOOP モ
ードに戻ってオーバーダブを重ねる、と言った操作が行えます。
• • REC/PLAY/ODUB 機 能 を ア サイン したフットスイッ チ を 押 し 、
録 音を 始 めます。
• • 再度フットスイッチを押すと録音は終了し、録音したばかりの
ループが繰り返し再生されます。
• • 録音後にループの再生に移行せずに停止させるには、上記の代
わりに STOP/ERA 機 能 をア サインしたフットスイッチ を 押しま す。
• • 再度 REC/PLAY/ODUB ス イッ チ を 押 す と 、元 の ル ープ に 次 の 音 を 重
ねるオーバーダブが開始されます。オーバーダブは、好きなだ
け回数を重ねられます。
ルーパーにより録音されるパートの指定は、SETUP メニュー の
LOOP INPUT パラメーターで行 います。
ギターのみを録音してヴォーカルは除外したり、その逆、あるいは
両方を録音する、といった指定ができます。
小節のコード進行があるとします。最初の 2 周はバースを歌い、3
周目からはギター・ソロを弾きたいとします。こういった場合、バ
ースを歌いながらリズム・ギターのループを組むことで、ギター・ソ
ロ・セクションに入った時にリズム・ギターのループをバッキング
として使 用 できます。
1. ルーパーがギターのみを録音するように設定します。
2. バ ー ス・ セ ク シ ョ ン を 通 常 通 り に 歌 う・演 奏 し ま す 。
3. 演奏を続けながら、コード進行の 2 周目の頭でルーパーの REC
スイッチ を 押 しま す。
4. コ ー ド 進 行 の 終 わ り で 、再 度 REC を 押 し ま す。途 切 れ 目 な く 、
録音した 8 小 節 ル ープ の 再 生 が 始 まりま す。
5. 再生されるループの上に、ギター・ソロを弾きます。
6. ソロ・セクション が 終 わ ったら 、STOP/ERA スイッ チ を 押 して ル ー
プの再生を停止させ、そのまま楽曲の次のセクションの歌・演
奏を 続 けます。
この例は、ルーピングをライブパフォーマンスで使用する一番基
本的な使い方です。どこからともなく追 加のパートがさりげなく出
現するのは、効果的な演出として各種応用できます。
ループの再生を停止させるには、STOP/ERA フットスイッチ を 押 しま す。
ル ープ を 完 全 に 消 去 す る に は 、STOP/ERA フットスイッチを長押しし
ます。
直近のオーバーダブをアンドゥ(取り消し)するには、DOWN スイッ
チを 長 押しします。
アンドゥしたオーバーダブを復 帰させる(リドゥする)には 、再 度
▼ DOWN スイッチを長 押しします。リドゥ操 作 は、アンドゥ後 に別
のオーバーダブを重ねていないことが条件となります。
アンドゥ / リドゥ機 能は間違いの訂 正のみならず、クリエイティブ
なツールとしても使えます。オーバーダビングの「前」「後」を 2
つのセクションとして扱い、それぞれを交互に切り替えることがで
きます。簡単な例を紹介しましょう。最初に基本的なコード弾き
のパートを録音してから、ギターでメロディーをオーバーダビン
グします。次に、アンドゥしてループをコードのみの状態に戻しな
がら、バース・セクションを歌 います。バースの 終 点でリドゥを行え
ば、コーラス・セクションではギターのメロディー・パートを復活さ
せることが できます。
ルーピングを効果的に利用するには、練習がカギとなります。
PLAY/REC/ODUB ボタンを押すタイミングが 正確でないと、ループ
の終 点と開始点のつなぎ目でタイミングの 細かいズレが生じてし
ま い ま す 。途 切 れ 目 な い ル ー プ を 作 成 す る に は 、ス イ ッ チ を 踏 む
タイミングをダウンビートに正確に合わせるように意 識してくだ
さい。
オー バー ダ ビ ン グ を 行 う 際 に は 、ル ープ の 再 生 中 に一 旦 ル ープ・
モードから出て別のプリセットを選択することで、異なるヴォーカ
ル・サウンドを重 ねることが 可 能です。違うサウンドを重 ねていく
ことで、表現の可能性が広がります。
オーバーダビングを重ねて行く際には、毎回ルーパーを停止・再
生させなくても、複周回録音できます。こうしてオーバーダビング
を 行 っ た 後 は 、複 数 の パ ー ト を 一 度 に ア ン ド ゥ で き ま す 。
Switch-3
Play Acoustic に別売 オプションの Switch-3 を接 続することで、Switch-3
か らル ープ の 操 作 を 行 い 、Play Acoustic 本体の ▲ UP /▼ DOWN スイ
ッ チ を 他 の 操 作 に 使 用 す る こ と が で き ま す 。▲ UP /▼ DOWN スイッ
チをキー/スケール選択に使用するといった使用方法のみならず、
ループ・モードを終了させることなくプリセットの変更が可能にな
ります。
Switch-3 のスイッチ 配 列 は 次の 通 りで す。
• • REC/PLAY/ODUB(録音 / 再生 / オーバーダブ)
• • STOP/ERASE(停止 / 長 押しで 消 去 )
• • UNDO(アンドゥ)
Switch-3 の使用時にはアンドゥ機能に専用のフットスイッチが割り
当てられており、アンドゥ操 作にスイッチを 長 押しする 必 要が あり
ません 。そ のため、アンドゥ操 作 を正 確なタイミング で 行うことが
可能になります。
SWITCH-3 PLAY ACOUSTIC
Switch-3 を接 続して Switch-3 をルーピング用に設 定する
と、PlayAcoustic の ▲ UP /▼ DOWN スイッ チ に は 自 動 的 に キ ー / スケ
ール選択機能が割り当てられます。
Switch-3 か ら の ケ ー ブ ル を 抜 く と 、▲ UP /▼ DOWN スイッチ の 機 能 割
り当ては、Switch-3 接 続 前 の 状 態 に 戻りま す。
Switch-3 の製品情報は次の URL をご参照ください。
tc-helicon.com/tchelicon/product?modelCode=P0DAK
10.
「故障かな?」 と思ったら、まずは下記をご確認ください。
音が出ません。
• • インプット・ゲインを調整し、LED が 緑 色 に点 灯してい ることを
確 認してください 。
• • ヘ ッ ド フ ォ ン 、も し く は PA システムに正しく接 続されていること
を 確 認 してくださ い 。
• • PA システムをご 使 用 の 場 合:
PA システムの配線が正しく結線されていて、電源がオンになっ
ていることを確認してください。信号が 正しく入力されている
ことを 確 認 してください 。
• • コ ン デ ン サ ー・マ イク を ご 使 用 の 場 合:
• • セ ット ア ップ・ メニ ュ ーで マイ ク の種 類 が CONDENSER
(コンデンサー) に 設 定 さ れてい ることを 確 認 してくださ い 。
• • キー / スケールの設定を行っているか、再度確認してください。
• • キー / スケール設定が楽曲の内容に適切に設定されているこ
とを 確 認してくだ さい 。
• • 内蔵 RoomSense マイクを使用してキー検知を行っている場合、
楽曲の根幹となるコードを奏でている楽器の側に製品本体を
設 置してみてください 。
• • 音楽プレイヤーを AUX 入 力 に 接 続してい る 場 合 、セットアップ・
メニュー 内の AUX IN TYPE (AUX 入力タイプ ) が TRACKS (音楽トラック)
に 設 定 さ れて い ることを 確 認 してくだ さい 。(楽 曲 のミックス に
よってキー検知の精度は異なります)。
• • ギターからハーモニーをコントロールしたい場合は、HARMONY
EFFECT ( ハ ー モ ニ ー・エ フ ェ クト ) ページの KEY (キー) が AUTO
(自動) に 設 定 され てい ることを 確 認してくだ さい 。
• • 製品本体が TALK/TUNER (トーク / チューナー) モ ードに なって い
ないことをご確 認ください。
• • HIT スイッチ LED が点 滅している 場 合、HIT スイッ チ を 1 回押
して、通 常 の 動 作 モ ードに 戻してご 使 用ください 。
• • VoiceSupport でカスタム・プリセットのバックアップを取った
上で、電源投入時に、コントロール・ノブの両脇の左右矢印ボ
タンを同時に長押ししてください。この操作を行うと全てのプ
リ セ ッ ト 情 報 が 工 場 出 荷 状 態 に 戻 り 、復 元 で き な く な り ま す の
でご注 意ください。
• •
カ ス タ ム・プ リ セ ッ ト は 、VoiceSupport でバックアップしてください 。
• • 電源投入時に、BACK と STORE ボタンを同時に長押しします。
• •
この 操 作 を行 うと 全 てのプリセット、及 び セットアップ 情 報 が 工
場 出 荷 状 態 に 戻 り 、復 元 で き な く な り ま す の で ご 注 意 く だ さ い 。
• • カスタム・プリセットとセットアップ・デ ー タは 、事 前に
VoiceSupport で バックアップ して お いてください 。
VOICESUPPORT
• • 次の URL をご参照ください。
tc-helicon.com/tchelicon/product?modelCode=TH012