FC-M820

Shimano FC-M820, FC-M825, SM-BB71, SM-CR82 Dealer's Manual

  • こんにちは!シマノ FC-M820/825 クランクセット、SM-BB71、SM-CR82のディーラーマニュアルの内容を理解しています。これらの製品の取り付け方法、メンテナンス、安全な使用方法などに関するご質問にお答えできます。例えば、適切な締め付けトルクやダウンヒル走行時の注意点など、お気軽にご質問ください!
  • 左クランクの締め付けトルクは?
    ペダルの締め付けトルクは?
    インナーカバーの役割は?
    ダウンヒル走行時の注意点は?
(Japanese)
DM-FC0001-00
FC-M820 / FC-M825
SM-BB71 / SM-CR82
ディーラーマニュアル
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重要なお知らせ
ディーラーマニュアルは自転車安全整備士、自転車技士など専門知識を有する方を対象としています。
専門知識のないユーザーがディーラーマニュアルを参照して、部品を取り付けないでください。
記載されている内容に不明な点がある場合は絶対にご自身で作業せず、購入された販売店、または代理店へご相談く
ださい。
各製品に付属している取扱説明書も併せてよくお読みください。
ディーラーマニュアルに書かれていない製品の分解、改造はおこなわないでください。
全ての取扱説明書、ディーラーマニュアルはウェブサイト(http://si.shimano.com)でご覧いただけます。
地域のルールや法律に従って製品をご使用ください。
安全のため、必ずこのディーラーマニュアルをよくお読みの上、正しくご使用ください。
人への危害、財産の損害を防止するため、必ずお守りいただくことを説明しています。
誤った使い方をしたときに生じる危害や損害の程度を区分して、説明しています。
危 険
「死亡や重傷を負う恐れが大きい内容」です。
警 告
「死亡や重傷を負う恐れがある内容」です。
注 意
「傷害を負うことや、財産の損害が発生する恐れがある内容」です。
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安全のために
警 告
製品を取付ける際は、必ず説明書等に示している指示を守ってください。
その際、シマノ純正部品の使用をお勧めします。ボルトやナット等が緩んだり、破損しますと突然に転倒して重傷を
負う場合があります。•
また、調整が正しくない場合、不具合が発生し、突然に転倒して重傷を負う場合があります。
部品の交換など、メンテナンス作業中は、安全メガネまたはゴーグルを着用し、眼を保護してください。
ディーラーマニュアルはよくお読みになった後、大切に保管してください。
以下に記載する事項は必ずお客様にも指導してください
ダウンヒルあるいはフリーライド走行は走行自体に危険が伴います。したがって予期しない転倒により重傷を負った
り死亡事故につながる場合があります。走行時には頭部保護具等の装着はもちろんのこと、走行前の車両点検も十分
に行ってください。また走行は自己の責任のもとにご自身の経験と技量に合わせて行ってください。
乗車前にクランクに亀裂が無いかどうか確認してください。クランクが折れて転倒することがあります。
クランクセットはダウンヒル、フリーライド用に設計していますが走行状況によりクランクやクランク取付け軸に亀
裂が入り結果、クランクが折れて転倒し重傷を負ったり死亡事故につながる場合があります。•
クランクやクランク取付軸に亀裂がないか定期的に確認してください。
乗車時に衣服のすそがチェーンに巻き込まれないように注意してください。転倒することがあります。
自転車への組付け、整備に関する事項
インナーカバーが正しく装着されない場合に、軸に錆が発生しそれにより軸が破損し、転倒して怪我をする場合があ
ります。
2本の左クランク締め付けボルトは片側を一度に締め付けることなく交互に締め付け、締め付けトルクが12~
14N・m{120•-•140•kgf・cmであることをトルクレンチで確認してください。また、約100km走行後にトルクレ
ンチで締め付けトルクを再確認してください。定期的に締め付けトルクを確認することも重要です。締め付けトルク
が弱かったり、交互に締め付けられていない場合は左クランクが外れ、転倒して重傷を負う場合があります。
注 意
以下に記載する事項は必ずお客様にも指導してください
ギアの歯先で怪我をする可能性があります。
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使用上の注意
以下に記載する事項は必ずお客様にも指導してください
レバー操作時には必ずクランクを回しながら操作を行ってください。
乗車前には締結部にガタ及び緩みの無い事を確認してください。また定期的にクランクやペダルの増し締めを行って
ください。
クランク及びボトムブラケットの洗浄には中性の洗浄液をご使用ください。アルカリ性あるいは酸性の洗浄液を使用
すると変色する場合があります。
乗車時のペダリングに異常を感じた時は再度点検をしてください。
トムブラケット周辺の高圧洗車は行わないでください。ベアリ部に水が入り、音鳴り、固着する場合があります。
ギアは定期的に中性洗剤で洗浄してください。またチェーンを中性洗剤で洗浄し注油することも、ギア及びチェーン
の寿命を延ばす効果があります。
乗車時に衣服のすそがチェーンで汚れる場合があります。
材料及び製造において生じた不具合以外の、•走行中のジャンプあるいは転倒等で発生した製品の損傷は保証しません。
通常の使用において自然に生じた摩耗および品質の経年劣化は保証いたしません。
自転車への組付け、整備に関する事項
左右のアダプターを組みつける際にはグリスを塗布し、必ずインナーカバーを取付けてください。インナーカバーを
取付けないと防水性が低下します。
ペダルを取付ける際は固着防止の為、ネジ部へ少量のグリスを塗布してください。締付けはトルクレンチで確実に
行ってください。締付けトルク35•-•55•N・m•{350•-•550•kgf・cm}•右クランクは正ネジ、左クランクは逆ネジとなっ
ています。
チェーン飛びが発生するようになった場合はギアとチェーンを交換してください。
チェーンは、より良い機能が発揮されるために指定チェーンを使用してください。
ボトムブラケット軸と左クランク締結部からキシミ音が発生した場合、締結部のグリスアップを行い、指定トルクで
確実に締め付けてください。
ベアリング部にガタが感じられるようになったら交換してください。
手順の説明を主体としていますので、製品イメージが異なる場合があります。
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取付け
ギアの取付け
1.
ギアはマーキングのある面が表側で△印がクランクの位置にくるようにセットします。
2.
固定ナットをクランクにセットします。
左下の固定ナットは、図の①~②の手順で取付けてください。
3.
ギアを締付ボルトで固定します。
1.•
ギア
2.•
固定ナット
3.•
締付ボルト
1
••ナットを
•セット
2
••回す
締付ボルト
締め付けトルク:
12•N・m•{120•kgf・cm}
クランクセットの取付け
*•クランクの取付方法は、基本作業書のクランクの項目を参照してください。
スペーサーの取付け
1.
ハンガー幅を測り、サイズを確認します。
ハンガー幅
6
2.
次に下の図に基づいてアダプターをセットします。
FC-M820:ハンガー幅68mmの場合
FC-M825:ハンガー幅83mmの場合
FC-M820:ハンガー幅73mmの場合
2.5mmスペーサー
2.5mmスペーサー 2.5mmスペーサー
圧入タイプボトムブラケットアダプターの取付け
ご注意:
フレームのボトムブラケットハンガー部の内側に穴があるフレームの場合、インナーカバーを装着して使用できます。
スペーサーの取付け
1.
ハンガー幅を測り、サイズを確認します。
ハンガー幅
2.
次に下の図に基づいてアダプターをセットします。
FC-M820:ハンガー幅92mmの場合
FC-M825:ハンガー幅107mmの場合
インナーカバー
FC-M820:FC-M960
FC-M825:FC-M805-3
FC-M820:ハンガー幅89.5mmの場合
FC-M825:ハンガー幅104.5mmの場合
インナーカバー
FC-M820:FC-M960
FC-M825:FC-M805-3
2.5mmスペーサー
*•圧入工具•(•TL-BB12•/•13•)•の使用方法は、基本作業書のプレスフィットBBの項目を参照ください。
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2012/10
P.6 フレームのボトムブラケットハンガー内側に穴がある場合、圧入タイプのボトムブラケットアダプター
を使用できます。このとき必ずインナーカバーを取付けてください。•
フレームのボトムブラケットハンガー部の内側に穴があるフレームの場合、インナーカバーを装着し
て使用できます。
製品改良のため、仕様の一部を予告なく変更することがあります。
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