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なぜHelix LTから音が出るのですか?
あなたは多くのギタリストと同様に、本物の真空管アンプの音と感触に慣れているはずです。我々もそ
うです。ミュージシャンは、自分の膝の裏側から感じる4x12インチのキャブの唸る音と感触が、顔の正
面に向けられた1組のプラスチックのPAスピーカーからのそれとが(あるいは、高品質のスタジオモ
ニターだとしても)全く異質のものであることを本能的に理解しています。とはいえ、この差を理由にマ
ルチエフェクト・ボックスを非難する人がいるかもしれません。スピーカーを内蔵していない他のデバ
イスと同様に、Helix LTは完全にプラグインしたものに翻弄されます。再生システムはトーンの感触に
多大な影響を与えます。もしもHelix LTのサウンドが薄っぺらい、単に分厚い、ボクシー(中域が過多)、
高域が耳障り、高域が足りない、またはその他の理想的とは言えないサウンドに聴こえた場合、先ず精
査するのはあなたの再生システムです。
Helix LTのCabまたはIRブロックをバイパスして、フラットなパワーアンプと本物の木製キャブに接続し
ても何ら問題はありません。デジタルマジックでそれらの6インチのコンピュータ・スピーカーがスタッ
クさせた壁であると説得することは決してありません。あなたのトーンはチェーンの中で最も弱いリン
クと同程度に良いだけです。しかし、同一の再生システムの場合、Helix LTアンプ・モデリングは、本物と
実質的に区別がつかないほど似せて設計されています。
HX Editアプリケーション
MacおよびPC用に用意された無償のHX Editアプリケーションを必ず入手してくださ
い。line6.com/softwareからダウンロードできます。
HX Editは、フル機能満載のエディターおよびサウンドとIRライブラリアンとして、Helix LT
デバイスの完全なバックアップを簡単に作成および復元し、お手持ちのデバイスを最新のファームウ
エアに更新することができます(次のセクションも参照してください)。複数のHelix LTおよび/または
HXデバイスを接続することができ、HX Editはそれぞれに個別のアプリケーション・ウインドウを表示し
ます。
Helix LT/HXデバイス& Helix Nativeプラグインでサ
ウンドを 共 有 する
全てのHelixおよびHXハードウエアとソフトウエアは同じエコシステム内に存在します。いくつかの
制限がありますが、HX Edit内の複数のウインドウおよび/またはHelix Nativeプラグインの複数のイ
ンスタンスを使用して、ブロックとサウンド全体の両方をユニット間で自由にドラッグ&ドロップまた
はコピー&ペーストすることができます。プリセットの互換性についての詳細は、HX EditおよびHelix
Native パイロットガイドを参照してください。
Helix LTのファームウエアをアップデートする
Helix LTがまだ旧ファームウエア・バージョンを実行している場合は、利用可能な最新のバージョンに
更新することを強くお勧めします。Line 6 HX Editアプリケーションを使用することで簡単に更新するこ
とができます。
重 要! 以前のHelix LT 2.xxファームウエア・バージョンから保存およびエクスポートしたサ
ウンドは全て、3.0ファームウエア・バージョンとの互換性が完全に維持されています。ただ
し、Helix LTでファームウエア3.0を使用して保存し、エクスポートされたサウンドは、それ以前の
ファームウエア・バージョンと互換性がないことに注意してください。ファームウエア3.0にアップ
デートする前に、HX Editを使用してカスタマイズしたサウンドのバックアップを作成しておく
ことを強く推奨します。
先ず、最新のHX Editソフトウエア・バージョンをMacまたはPC (line6.com/softwareで入手可能)にイ
ンストールし、Helix LTをコンピュータのUSBポートに接続します。HX Editはオンラインで新しいファー
ムウエア・バージョンが利用可能かどうかをチェックして通知します。利用可能なバージョンが存在す
る場合、HX Editはデバイスの完全バックアップとファームウエアの更新を実行する手順を表示します。
これら全てが数分以内に行われます。詳細はHX Edit パイロットガイドを参照してください。
ファクトリー・プ リセット
Helix LTには、使い始めるための何百ものファクトリーサウンドが含まれており、それらの微調整、置き
換え等のアップデートは、ファームウエアのアップデートの際によく行われます。
重 要! カスタマイズされたサウンドを上書きしたくないため、ファームウエアのアップデート
では、自動的に新しいファクトリー・プリセットを表示させません。そのため、読み込みは手動
で行う必要があります。工場出荷時のセットリストとプリセットを復元すると、あなた自身のセ
ットリストとプリセットが完全に上書きされます。従って、以下の手順に従って、HX Editのバッ
クアップ機能を使用して、必ず最初にバックアップを作成してください。
ファクトリー・プリセットのリセット
以下の手順でデバイスのセットリスト内の全てのサウンドを、インストールされているファームウエ
ア・バージョンに含まれているものに上書きして置き換えます。
1. HX Editを開き、Fileメニューから「Create Backup」を選択し、メッセージに従ってデバ
イスの 現在 のサウンドと設 定を全てバックアップします。
2. Helix LTをオフにします。フットスイッチ7と8(下の列の左側の2つのフットスイッチ)を
押したまま再びオンにします。
3. 「Will restore…」の表示が出るのを待ってからフットスイッチを離します。
4. オプションとして、復元したいカスタム・プリセットを含むセットリストがある場合は、HX
Edit内のRestore From Backup機能を使用して、目的のセットリストを選択して復元し
ます(HX Editのパイロットガイド参 照 )。