アップデート情報:
配電インフラのサイジング
システムの消費電力を適切に調節することで、
IT
環境の効率が高まります。
導入する機器全体の累積電力の計算に電源ユニットの電力定格を用いると、
多くのハードウェア構成にとって控えめな評価が算出され、結果として費用
対効果が悪化するおそれがあります。費用のかさむ供給過多を避けて最適な
パフォーマンスを実現するには、消費電力の評価方法を理解して、システム
に適した電力を供給する必要があります。
消費電力は、個々のハードウェアに対して想定される作業負荷とシステム構
成によって決まります。特定の配備において発生するピークの作業負荷に基
づいてシステムを評価すると、電源ユニットの電力定格に基づいて評価した
場合と比べて、所要消費電力が大きく異なることがあります。デルが提供し
ているオンラインキャパシティプラニングツールを利用すると、特定のシス
テム構成における消費電力のピークを予測できます。キャラクタライズした
上に、
Dell
システム管理ソフトウェアを使用して消費電力上限設定(
Power
Capping
)機能を有効にしているシステムでは、消費電力のピークをより正
確に予測できます。システム
/
作業負荷のキャラクタライズと消費電力上限
設定(
Power Capping
)を併用すると、配電ユニット(
PDU
)、無停電電源
装置(
UPS
)、その他の配電インフラ装置の最適サイズをより正確に見積もる
ことができます。
例:
サーバーの電源ユニットの定格が
1000 W
で、キャラクタライズの
結果、構成と作業負荷による消費電力が
500 W
となった場合、
500 W
分の
電力をインフラのサイジングに使用できます。システムの消費電力の上限を
500 W
に設定すると、
500 W
をインフラのサイジングに使用できる確実性が
高まります。
1
つのラック内に同じ構成で
20
台のシステムを導入する場合
は、総負荷を
10 KW
に設定することができます。逆に、定格
1000 W
の電
源ユニットを使用するとしたら、総負荷は
20 KW
になります。電源ユニッ
トの定格を基準とするアプローチでは、電力も冷却スキームも余分に必要に
なり、インフラの使用率が
50
パーセントを下回ります。
回路ブレーカやヒューズなどの回線保護デバイスが備わった
PDU
を使用す
ると、認可機関や安全上のガイダンスに確実に準拠することできます。
2009 年 6 月