5
発電所コントローラによる電力管理
動的逆潮流制御の紹介
分散型太陽光発電システムの普及により、近年、電力系統における変動発電
量の割合が大幅に増加しています。PV発電量が多いと、系統電圧変更が頻発に
発生することから、送電網の安定性が損なわれる可能性があります(特に低電
圧送電網の場合)。
結果として、電力会社は、太陽光発電事業者に対して系統統合の改善のため
の対策を講じることを要求します。これにより、将来的な太陽光発電の展開
が、系統容量の限界による制限を受ける必要がなくなります。大量設置された
系統では、太陽光発電事業者は電気が電力系統に常に逆潮流しないようにシス
テムを設定しなければなりません。これを達成するため、PVシステムはいわゆ
る逆潮流制御スキーム (「ゼロフィードイン」/「自家消費」) をサポートし
なければなりません。これにより、
生成されたエネルギーが発電者によって消費される (100%の消費) か、
または
PVシステムの電力出力が制限されます。
したがって、PV発電で気象関連の変動が起きた場合、あるいは突然の負荷変
動が起きた場合、過剰なPV電力のフィードインは自動的に同意された売電容量
まで減らさなければなりません。これらの要件は発電所コントローラ (PPC) を
使用することで満たすことができます。このコントローラは、系統連系点の有
効電力を継続的に測定し、逆潮流制御の機能を実行します。
本書は、ソーラーエッジパワーコンディショナで使用する発電所コントロー
ラ (PPC) の設定方法を説明します。これは動的逆潮流制御/ゼロフィードイ
ンの要件をサポートするものです。